バンドマンに警告!楽器練習モチベーションと「練習しなくなる病」の処方箋
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
ふと気がついたら、ここ2週間ほどベースを弾いていない。これは恐ろしい「練習しなくなる病」に違いない!
というわけで、バンドマンのみなさんに「練習しなくなる病」について語ろうと思います。ちなみに今日もこの記事を書いているためベースを弾いていません。完全にこじらせました。
はじめに
「楽器を弾かなくなる理由」はたくさんある。Fコードで挫折したとか、指の皮が剥けるのが痛くてやめちゃったとか。
プロのミュージシャンはそれこそ仕事ですので常に楽器に触れる機会がありますが、そこそこギター・ベース弾けるのに、バンド活動してるのに「練習しない」アマチュアの人も結構いるように思います。それはきっと「練習しなくなる病」です。僕が「練習しなくなる病」を病状で分類してみましたので、当てはまる方は要注意です!
ライブしない病
人前で演奏する機会がないとモチベーションが上がりません。単純に「目標がない」タイプがこの病気。僕ら轟音ファクトリーのように、2、3年引きこもったかと思えば突然ライブをする、オリンピック的な活動頻度のバンドは要注意(そんなバンドいるのか?)。進んでライブする機会を作ったほうがいい。
すぐにライブが難しいという方は、演奏動画をアップしたり、新しい曲にチャレンジしたり、自分を追い込むような刺激をあえて作ることで症状が緩和されます。
機材にこだわりすぎる病
音作りや機材にこだわりすぎるあまり、練習の時間がなくなるタイプ。ギター・ベースマガジンを読むときに、新商品のページとアーティストの使用機材ばかりチェックしている人は大体この病気にかかる。僕がそうだ。ベースの音抜けが〜とか、弦高が〜とか、気にしすぎてノイローゼに近い。
そんな時はお気に入りの曲をガツンと再生!難しい曲ではなく気持ちよく弾けるくらいの曲がベスト。「お、ちょっと弾いてみるかな」と一旦ベースを弾き始めたら、少しは細かいことを忘れて楽しく練習できる。とにかく曲を弾き始めることが大切。
楽器を愛ですぎる病
高価な愛機をお持ちの方がよくかかる病気。楽器を眺めてるだけで幸せ。磨いているだけで幸せ。楽しさのベクトルが違う方向を向いてしまったタイプ。木目の綺麗なギターにうっとり、みたいな人は要注意。
楽器は家具ではない。すぐにクロスからピックに持ち替えて、楽器ではなく腕を磨いてほしい。
演奏動画見ただけで満足病
YouTube、ニコニコ動画好きに多い病気。上手い人が弾いてるのを見ただけで自分も弾いた気になってしまうタイプがこれ。しかも動画を見始めると「関連動画」や「サムネホイホイ」にやられて時間を浪費してしまうパターンが多い。練習の参考にしようと動画を見たのに本末転倒になることも。恐ろしい。
スマホ依存とも関係があるため根深い。まさしく現代病なので特効薬はない。
現状に満足病
初心者を脱して、そこそこ弾けるようになった人に多い病気。上達したいモチベーションもなく、まあまあ弾けるから問題ないやというタイプ。バンドの持ち曲ばかり練習していると、「今の自分が楽に弾ける」曲やフレーズばかり練習してしまいマンネリ化するパターンが多い。
それぞれのバンドに求められる演奏力は様々なので病気と言ってしまうには少々乱暴だが、もしかしてそうかも…と心当たりのある人は、他のバンドのライブや演奏を見たりして「もっとこうなりたい!」を膨らませるといいかもしれない。
おわりに
僕はおそらく「機材にこだわりすぎる病」と「演奏動画見ただけで満足病」の複合型だと思います。「楽器を愛ですぎる病」の兆候もありかなり重症です。
だからここで宣言します。
10月中にDream Theaterの弾いてみた動画をアップします!
▼追記:弾いてみた動画、アップできました!
heavy6bass.hateblo.jp
自分を追い込むことでモチベーションを上げるショック療法です。
みなさん、僕の病状の経過を温かく見守ってください。
ギタースタンドのススメ 6弦ベースにぴったりのスタンドを探せ!
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回はギタースタンドについて。主にベースでの使用を前提に、様々な種類のスタンドを紹介します。重くてネックの太い6弦ベースに合うスタンド探しをしたところ、つり下げギタースタンドHERCULES(ハーキュレス) トライ ギタースタンド GS432Bに行き着きました。使用感レビューも兼ねて、いろんなギタースタンドのメリット・デメリットについても考えました。
はじめに
ギタースタンドが欲しくなりました。
(理由1)
初心者セットに付いてきた「普通のギタースタンド」を愛用していたのですが、重量のある6弦ベースを預けるのに何となく不安を感じるようになり、より安定感のある「一時保管所」的スタンドが欲しくなった。
(理由2)
ギターやベースをケースに片付けたままにしていると、楽器を手に取るまでの工程が多くなるので「練習しなくなる」という持論がある。ぱっと弾きたいときにすぐ手に取れるスタンドが欲しくなった。普段はハードケース・ギグバッグに保管しているのですが、練習頻度・モチベーションを上げる意味でも、新しいスタンドを探すことにしました。
というわけで、僕がギタースタンドに求める条件は
- 頑丈で安定感がある
- ぱっと手に取れる
- できたら複数本立てられると嬉しい
さっそく検討してみましょう!
1.普通のギタースタンド
キクタニ ギタースタンド 転倒防止用ゴム付属 GS-102B ブラック
- 出版社/メーカー: キクタニ
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もうすでに持ってるんですが、所謂「普通の」ギタースタンドです。
新しいギター・ベースを買ったときに付いてきた、とか新しく買い足したという方も多いでしょう。不動のスタンダード。こだわりがなければ特にこれで不便しません。価格も1000円程度、安価なモノなら500円ほどで買えてしまうコスパの良さ。複数本ギターやベースを所有されている方も、このスタンドに立てかけて横にずらっと並べればなかなかの見栄えではないでしょうか。
ラッカー塗装のギターを使用されている方は、スタンドの本体に触れる部分が化学変化を起こして塗装を痛める心配をされる方もおられると思います。タオルを巻いたり、もともとラッカー塗装に対応したスタンドもありますが、「ギターブラ」なるちょっと色っぽい名称の商品も出ています。
デメリットとしては、やはり安定感でしょうか。よっぽどのことはないと思いますが、高価な楽器や重い楽器を扱う方は、やや頼りなく感じるかもしれません。
2.折りたたみギタースタンド
こんな折りたたみ式のギタースタンドもあります。見た目は頼りないですが、ギターやベースの自重を利用して意外と安定して立ちます。値段も普通のギタースタンドとそこまで変わりません。
ただし、持ち運ぶ機会がない方には不要でしょう。ストリートでライブする方ならともかく、大概のスタジオやライブハウスにはスタンドが常設してあるので、よほどスタンドにこだわる方以外は必要ないかと。僕もそういった理由で折りたたみ式は購入対象外に。
3.壁掛けギタースタンド
憧れの壁掛け。一気に「音楽やってる感」のでるドヤ顔アイテム、だと思っている。ネックにも優しそうだし、ぱっと手に取れる感じがたまらない。
でもうちには掛けられる壁がない。
賃貸の方は諦めるしかないでしょう。スチールのネットをつっぱり棒で壁に設置して、そこに壁掛けスタンドを付ける方法もありますが、何となく敷居が高そうで買えませんでした。強度に関しては壁との相性によりけりでしょう。実際に使ったわけではないので分かりませんが、地震の時とか大丈夫なのかな?(でもほとんどの楽器屋さんがこの壁掛けを利用しているところを見ると、信頼できる商品のような気もします。)
4.複数台立てかけギタースタンド
ギター・ベースを何本も所有している方は、こんなスタンドもおすすめです。このスタンドも部屋にあるだけで「スタジオミュージシャン感」が漂います(完全な主観です)。
楽器の持ち替えもスムーズそう。ただしそれなりに場所を取るので、僕のように「ベースが3本」という中途半端な本数だと、後で説明する3本掛け吊り下げの方がおすすめです。5~7本をスタンドに!という方はこれ以外に選択肢はなさそうです。木で自作されている方もおられるみたいですね。
5.つり下げギタースタンド
一押しは、このつり下げギタースタンド。HERCULES(ハーキュレス) トライ ギタースタンド GS432B。見た目はちょっと危なっかしい感じもしますが、安定感が抜群です。意外と盲点ですが、変形ギターなどの特殊な形状の楽器にも対応できるという良さもあります。
ネックとヘッドの境目、くびれになっている部分を支えるだけで、原理としては先に紹介した壁掛けギタースタンドと同じです。違う部分は、楽器を吊すとアームがネックを抱くように稼働し、スタンドに保持してくれる点です。優しさに溢れている。
1本だけでも十分安定しますが、3本吊すことでそれぞれの楽器の重みでさらに安定感を増す造り。多少の地震ではびくともしません。特にベーシストの方なら安心して使えるはずです。脚の開き具合もある程度調整できるので、省スペースを重視するか安定感を重視するか選べる点も嬉しいです。
心配だったのは6弦ベースのネックが収まるかどうか。初めて使ったときはちょっと幅が足りなくて「失敗したか!?」と思いましたが、少し力をかけてスタンドに吊すと、硬質なスポンジ部分がぎゅっと形を変えて6弦ベースのネックを支えてくれました。ああよかった。
1つだけ気を付けたいのは、スポンジ部分の色移りです。特にオイルフィニッシュやサテンフィニッシュのネックには長時間吊しておくと色が付くことがありました。拭いたらすぐに取れますが、気になる方はクロスを挟むなどして対応するといいと思います。
このスタンドにしてから、ベースが「弾いてよ」というオーラを出してくるので、手に取る頻度が上がった気がします。やっぱりすぐに弾けるというのは大切ですね。スタンドにしては高価でしたが、価格以上の価値はあったと思います。
ハーキュレス以外にもつり下げ式のギタースタンドが多く発売されているので、見た目の好みで選ぶのもありでしょう。僕は黄色の差し色がマークベースっぽくてハーキュレスが好みでした。
TOTEMPOLE (トーテムポール) コンパクトな吊り下げ式ギタースタンド GS-822 折りたたんだ状態でも自立するスタンド
- 出版社/メーカー: サカクラ楽器
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おわりに
ギタースタンド1つで、楽器を扱う快適さや練習のモチベーションまで変わってきます。是非自分に合ったベストなギタースタンドを見つけてくださいね。
Protest The Hero ジャンルごちゃ混ぜバンド フルアルバム全4作レビュー
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は"Protest The Hero"(プロテスト・ザ・ヒーロー)のフルアルバム全4作レビュー。テクニカル・メロディック・プログレッシブな、カナダのバンドです。
はじめに
バンドの構成はヴォーカル、ギター ×2、ベース、ドラムの5人から成る。
オンタリオ州ワイトビー(カナダ)にて学校の友人同士の5人がバンドを結成。結成当初は90年代のハードコア、特にPropagandhiからの影響を受け、より政治的メッセージの強いバンドであったが、近年はスクリーモ、メタルコア、プログレッシブ・メタルなど様々な要素を取り入れ、独自の路線を貫いている。
彼らのような「ジャンルごちゃ混ぜバンド」は、現在そう珍しいものではなくなりました。しかしデビュー当時はそういったバンドがまだ多くなく、新しいサウンドに衝撃を受けたことをよく覚えています。
伸びやかな歌唱とシャウト・デスヴォイスを使い分けるVo.ロディ・ウォーカーが強烈な印象を与えるプロテスト・ザ・ヒーロー。2017年現在リリースされているフルアルバム4枚を「ベースの聴きどころ」とともに紹介します。
Kezia (2005年)
ファーストアルバム。メタルにパンク・ハードコア的な要素を混ぜ込んで、ロディのオペラチックなヴォーカルで味付け。非常に尖った音作りと曲展開が特徴のアルバムです。ガッチガチのバッキングにストレートなボーカルが映える、ありそうでなかったサウンド。
※既にリマスター版も存在します。今から聴くならこちらがおすすめ。
- アーティスト: Protest The Hero
- 出版社/メーカー: Protest the Hero Inc.
- 発売日: 2016/08/24
- メディア: MP3 ダウンロード
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複雑・高難度の曲ばかりですが、彼らの魅力は独創的なPVにもあります。
▼大人気曲"Blindfolds Aside"の処刑PV
この演奏力・作曲力で、当時のメンバー平均年齢が20歳!!「すごいバンドが出てきた…」というのが素直な気持ちでした。若さと勢いに任せた、とにかく出来ること全部を詰め込んだエネルギッシュなアルバムです。
ベースの聴きどころ
ベースの演奏も相当テクニカル。
- 1曲目"No Stars Over Bethlehem"から、ギターとの高速ユニゾン、タッピング、変拍子リフなどバシバシ決めてくる。
- 続く2曲目"Heretics & Killers"ではスラップも織り交ぜてくるなど、非常に演奏の幅が広い。
- 6曲目"Blindfolds Aside"の終盤では、しっとりしたボーカルのバックをタッピングで伴奏。PVでもその様子が少しだけ見られます。
Fortress (2008年)
セカンドアルバム。よりメタリックに。前作のような若々しさ・尖った演奏はなく、少し落ち着いた印象。一番聴きやすいアルバムかもしれません。
ストリングスやシンセっぽい演出も入り、前作が閉塞的なイメージなら今作は開放的でスケールアップしたイメージ。
今もライブで人気の"Bloodmeat"をはじめ、フックのある曲が並びます。ザクザクの刻みとタッピングを駆使したギターリフも印象的なものが多いです。
このアルバムもPVがとにかくカッコいい!
▼代表曲"Bloodmeat"
▼どこかアカデミックな雰囲気の"Sequoia Throne"
▼ちょっとふざけてみました。船長になりたかったらしい。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"Bloodmeat"終盤の流れるようなタッピング。
- 3曲目"Bone Marrow"イントロのスラップ。
- 7曲目”Spoils”ドラムとのキメのタッピング。
どの曲も、荒れ狂うギターのバックでメロディックで挑戦的なベースラインを聴くことができます。
Scurrilous (2011年)
サードアルバム。今回紹介する4枚の中では一番地味なイメージ。音作りがやや丸いからでしょうか?曲は十分にスリリングですし、新しいサウンドも聴くことができるのですが。
女性ボーカルを大胆に取り入れた"Hair-Trigger"が今作のキラーチューンです。
▼おふざけ満載のPV。曲に合ってるんだかどうだか…。
▼このPVは超真面目。ギャップに惚れる。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"C'est La Vie"の中間、ゆったりとしたセクションのベースライン。歌うベースラインが美味しい。
- 6曲目"Dunsel"イントロのハーモニクス。Dream theaterの匂いがする。
※ちなみに日本版にはボーナストラック"To Porter,With Love"というインスト曲が収録されています。
Protest The Hero - To Porter, With Love - YouTube
これはこれでカッコいいのですが、インストで聴くとVo.ロディの存在の大きさを感じます。「バンドの顔」というのは、まさに彼のようなフロントマンのことを言うのでしょう。
Clarity (2013年)
4枚目のスタジオアルバム。
前作のリリース後、ドラマーのモウが脱退。今作はなんとクリス・アドラー(lamb of god)がサポートとしてレコーディングに参加。これはメタルファンにとって嬉しいサプライズでした。クリスの強烈な足技を絡めたドラミングを堪能できます。
クラウドファンディングで資金を募り、製作されたアルバムでもあります。
前作はやや地味な曲が多かったですが、今作は「尖っていた彼らが帰ってきた!」という印象。シャウトやスクリームの割合も高まり、よりメタルらしくなりました。一番オススメしたいアルバムです。
▼PVがふざけまくっていて最高。(スタートレックVSスターウォーズという謎の展開。曲との関連性は不明)
▼このアルバムで個人的に推したいのは2曲目"Drumhead Trial"。ギターリフがロックマンみたい!伝わりますかね…?この曲でも女性ボーカルとのデュエットが炸裂。
▼また8曲目"Mist"のような底抜けに明るい曲も。彼ららしさを失わず、挑戦的に曲作りに取り組む姿勢は非常に好印象。
これまでのファンは勿論、メタルファンにも是非聴いていただきたいアルバムです。
ベースの聴きどころ
- 6曲目"Plato's Tripartite"のドライブ感のあるベースライン。
- 8曲目"Mist"中盤の浮遊感のあるベースライン。
残念ながら、ファーストアルバムからベースを担当してきたBa.アリフ・ミラドルバギがこのアルバムを最後に脱退。今作のツアーでも後任のベーシストがサポートとして演奏していました。キラリと光る個性的なベースラインが多かっただけにショックです。
おわりに
2016年には新しいドラマー・ベーシストを迎えてミニアムバムをリリース。4作目の延長線上にある音楽性で安心して聴けますので、こちらも興味があれば是非。
リアルタイムで追い続けてきたProtest The Hero。今後も彼らの活動に目が離せません。
▼過去の音楽レビューはこちら
System of a Down ポップとヘヴィネスの交差点 アルバム全5作レビュー
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は"System of a Down"(システム・オブ・ア・ダウン)のスタジオアルバム全5作レビュー。現在のラウドシーンに多大な影響を与えたバンドです。
- はじめに
- System of a Down (1998年)
- Toxicity (2001年)
- Steal This Album! (2002年)
- Mezmerize (2005年)
- Hypnotize (2005年)
- おわりに
はじめに
システム・オブ・ア・ダウン(英: System of a Down)は、アメリカ合衆国のロックバンド。1994年にカリフォルニア州グレンデールで結成された。バンド名は、ダロン・マラキアン(G)の書いた『VICTIMS OF A DOWN』という曲に由来する。 メンバー全員がロサンゼルスのアルメニア・コミュニティ出身であり、社会的・政治的メッセージの強い歌を歌うことで有名。
基本的にはKornやSlipknotのようなヘヴィロック・メタルをベースにしたサウンド。日本ラウド界の大人気バンド「マキシマムザホルモン」の亮君もその影響を公言しているほど「ポップとヘヴィネスの融合」を発明したパイオニア的な存在と言えるでしょう。
どのアルバムもオススメですが、リリース順に聴いていくと彼らの音楽的な変化が分かりやすくて面白いと思います。
ちなみに今回は「ベースの聴きどころ」ではなく、中毒性の高い「洗脳フレーズ」を各アルバムごとに挙げています。ぴざぴざぱーい!
System of a Down (1998年)
ファーストアルバム。鮮烈なデビュー作。
ヘヴィなギターリフは当時すでに珍しいものではなかったですが、独特のポップセンスが突き抜けています。道化のようにおちょくってきたかと思えば、突然鬼の形相で怒り狂う、唐突な展開にシビれます。
メンバー全員がアルメニアをルーツに待ち、社会的・政治的メッセージか強い歌詞が特徴。Vo.サージ・タンキアンは、歌唱・デスヴォイス・シャウト・裏声と変幻自在に使い分け、聴くものを圧倒します。
洗脳フレーズ
3曲目"Sugar"より「しゅがぁ〜っ」
Toxicity (2001年)
セカンドアルバム。サウンドはよりヘヴィに。乾いたスネアに極太の低音がうなる、初期のKornを思わせる音作り。
勢い任せの1曲目"Prison Song"から始まり、静と動の対比が印象的な名曲"Chop Suey!"、今までにないスケール感が魅力の"Aerials"などバライティ豊かな楽曲が並ぶ。
ちなみにアルバムタイトル"Toxicity"の意味は"毒"。その名の通り中毒性ある曲ばかりです。
洗脳フレーズ
7曲目"Bounce"より「じゃんぷ!ぼんごぼんごぼんごぼんごぼんごぼんごぼんご!」
Steal This Album! (2002年)
サードアルバム。基本的には前作の延長線上にある作風で、位置づけとしてはセカンドアルバムの「アウトテイク集」。しかしアルバムジャケットとタイトルに注目してほしい。
実は今作の発売前に、セカンドアルバムの"Toxicity"のアウトテイクがネット上に流出するという事件が起きました。「お前らが俺たちの音楽を盗む気なら、勝手にやりやがれ!」と、CD-Rまんまの投げやりなジャケットに"Steal This Album"(このアルバムを盗め!)というタイトル。彼らなりの皮肉が込められたアルバムになっています。(日本語版にはかろうじてブックレットが付属。海外版には歌詞カードすらない。)
音源のクオリティはアウトテイクなんてものではなく、Toxicity2としても遜色のない出来。最近でも、ネット上でアーティストの新譜のデータが簡単に手に入ってしまう状況がありますが、そんな事態にいち早く警笛を鳴らしたバンドでもあります。
洗脳フレーズ
1曲目"Chic'N'Stu"より「ぴざぴざぱーい!」
8曲目"I-E-A-I-A-I-O"より「あーいえぇあーえーえあおーお」
System Of A Down - I-E-A-I-A-I-O #08
Mezmerize (2005年)
4枚目のスタジオアルバム。このアルバムからGt.ダロン・マラキアンのボーカルがぐいぐい前に出てきて、コーラスワークに深みが出ました。
1曲目"Soldier Side - Intro"の切ない幕開けから一転、2曲目"B.Y.O.B"への流れは何度聞いても鳥肌ものです。
▼個人的にベストギグだと思っているBYOBのライブ映像。
System Of A Down - B.Y.O.B. live (HD/DVD Quality)
耳に残って離れないフレーズのオンパレードで、全アルバム中最もリピート率の高い1枚です。壮大な2枚組の前編としてリリースされ、当時は後編の発売を心待ちにしたものでした。
洗脳フレーズ
7曲目"Violent Pornography"より「えびばでぃえびばでぃえびばでぃりゔぃなーう」
System Of A Down - Violent Pornography #07
Hypnotize (2005年)
5枚目のスタジオアルバム。"Mezmerize"とセットで2枚組の作品として完成します。
▼その他、ちょっと面白いジャケットなど別記事で紹介しています。
前作よりシリアスな作風に。おふざけ要素は抑え目で、全体的にヘヴィでダークな曲が目立ちます。2曲目"Dreaming"ではブラックメタルばりのブラストビートも聴くことができ、最もヘヴィなアルバムと言えるでしょう。おふざけ曲は"Vicinity Of Obscenity"のみですが、強烈なのでご安心を。
アルバム最終曲は前作の1曲目だった"Soldier Side"でシメ。壮大な物語が幕を閉じる。2枚通して聴くと相当なカタルシスを感じることができます。
このアルバムを最後に、現在も新譜はリリースされていません。うーん、新作が待ち遠しい!
洗脳フレーズ
9曲目"Vicinity Of Obscenity"より「ばななばななばななてらこたばななてらこたてらこたぱいっ!」
system of a down-vicinity of obscenity
おわりに
ポップとヘヴィネスの融合。最近のラウドシーンには似たようなテーマを売りにしたバンドも多いですが、そういったバンドの先駆けとなったシステム・オブ・ア・ダウンを是非聴いてみてください。病みつきになりますよ。ぴざぴざぱーい!
The Dillinger Escape Plan ブチ切れ暴走カオティックハードコア 初期2作+α アルバムレビュー
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回はカオティックハードコアバンド"The Dillinger Escape Plan"(デリンジャー・エスケイプ・プラン)の初期2作品+αをレビュー。
はじめに
デリンジャー・エスケイプ・プラン (The Dillinger Escape Plan) は、アメリカのニュージャージー州モリスで1997年に結成されたハードコアバンド。ボストンのコンヴァージ等と共に現在のハードコアシーンを牽引する存在として知られる。バンド名はアメリカの有名な銀行強盗、ジョン・デリンジャーに由来する(Dillinger Escape Plan=デリンジャーの逃亡計画)。
初期は一般的なハードコアを演奏していたが、次第にジャズやフュージョン、エレクトロニカ等の要素を取り入れ、高度な技術をもって、展開の激しいカオティック・ハードコアを演奏するようになる。その前衛的な音楽性はハードコアファン以外からも注目を集めている。
想像を絶するテンションと高い演奏技術で、他の追随を許さないカオティックハードコアバンド「デリンジャー・エスケイプ・プラン」。メンバーチェンジを繰り返しながらも活動を続けるベテランバンドでしたが、残念ながら2016年に活動休止を宣言しています。
特にブチ切れ度の高い初期2作品と、超おすすめなマイク・パットンとのコラボ作品を紹介します。
Calculating Infinity (1999年)
1曲目を再生した途端、音声ファイルが壊れてるんじゃないかと疑う程の暴走。ブチ切れ度では全アルバム中ナンバーワンでしょう。
変拍子と不協和音にまみれながら、ガリガリ・バキバキという擬音がぴったりくるようなギターリフで強引に展開していきます。
The Dillinger Escape Plan - Sugar Coated Sour
力業一辺倒ではなく、ジャズっぽい展開やメロウな展開も顔を覗かせます。無茶苦茶やってるようで、実は計算されつくした知性も感じる曲に、開いた口が塞がりません。
▼1:40辺りから、壊れたコンピューターのような不思議展開。
The Dillinger Escape Plan - 43 % Burnt
彼らの魅力は、狂気のライブパフォーマンスにもあります。
全員痙攣しているかのような暴れっぷり。完全なる体育会系ハードコア、飲み会で絶対絡まれたくないタイプのバンドだ。
▼どこかのショッピングセンターらしい、インストアライブの様子。買い物行ってこんなバンドが演奏してたら事故だよ、事故。
Dillinger Escape Plan @ Virgin Megastore, 2005
ベースの聴きどころ
ゴリッゴリの金属的なベース。表題曲"Calculating Infinity"のメロウなパートでは落ち着いたプレイも聴くことができます。
Miss Machine (2004年)
この作品からVo.グレッグ・プチアートが加入。歌唱もこなせる彼の加入により、バンドはさらなる深みへ。その後プチアートはバンドの顔とも言える存在になります。
何と言っても1曲目"Panasonic Youth"がキテる。2分半という短い曲の中に、これでもかと詰め込んだ情報量。緩急の付け方が神がかっている。
The Dillinger Escape Plan - Panasonic Youth HQ
歌えるボーカリストが加入したことで、こんなメロディアスな曲までこなしてしまうように。暴力的な曲と曲の合間に差し込まれると、妙にしみる。
The DILLINGER ESCAPE PLAN - "Setting Fire To Sleeping Giants" (Official Music Video)
The Dillinger Escape Plan - "Unretrofied" (Official Music Video)
ベースの聴きどころ
"Panasonic Youth"のようなブチ切れ曲は、ゴリゴリのベースラインを。"Unretrofied"のようなメロディアスな曲はダンサブルで歌えるベースラインを。
曲ごとに表情を変えるプレイが光ります。
Irony Is A Dead Scene (2002年)
個人的に1番おすすめしたいのは、このアルバム。
鬼才?天才?変態?マイク・パットンをゲストに迎えた4曲入りEP。音楽的な化学反応とはまさにこのこと。パットンの奇天烈なボーカルと、バンドの知性・暴力性が見事にマッチした奇跡の名盤。
この組み合わせ、もう1度やってくれないかな。
The Dillinger Escape Plan - Irony Is a Dead Scene (2002) [Full EP]
再生ボタンを押したら最後。麻薬のような中毒性。忘れた頃にまた聴きたくなる。
声を楽器のように使うパットンのボーカルスタイルが大胆にフィーチャーされています。ギターのエフェクターを切り替えるように、次々に飛び出す「そんなのあり?」なボーカルは、本当にクセになります。歌詞も、意味より語感で選んでいるようで、摩訶不思議な世界観を体験できます。ジャンルを飛び越えて評価されるべき1枚。
4曲目にはエイフェックス・ツインの"Come to Daddy"のカバーも収録されています。
ベースの聴きどころ
パットンのボーカルに耳を奪われて、ベースが…なんて言っている場合じゃない!
頭空っぽ、全身で聴いてみて欲しいアルバムです。
おわりに
ハードコア系のバンドは、荒々しい演奏や、ごり押しの力業のイメージが先行しがちです。しかしよく聴いてみると、彼らのように高い演奏技術や音楽理論に基づいたバンドも存在します。これだから音楽は面白い!
この手のジャンルが苦手な方も、是非ちょっと勇気を出して聴いてみてください。
Nasum スウェーデン産「哀愁グラインドコア」バンド フルアルバム全4作レビュー
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回はスウェーデンのグラインドコアバンド"Nasum"(ナザム)のフルアルバム全4作レビュー。メタルファンにもおすすめできる「哀愁」を帯びたグラインドコアバンドです。
はじめに
ナザム(NASUM)は、スウェーデン・エレブルー出身のグラインドコアバンドである。
彼等のサウンドは、昔のナパーム・デス(『Mentaly Murderd』(1992年,EP)、『The Peel Sesions』(1993年)辺りのグラインドコアサウンド)に、エントゥームド、カーネイジに通じる北欧デスメタルのギターサウンドを加え、それに地元スウェーデンのハードコア/クラストコアの要素や、現代的なブルータリティの要素を加えた、ゴア要素のないストレートなグラインドコア。
リラプス・レコードと契約してリリースした1stアルバム以降アンダーグラウンド・シーンで人気が高まり、レコード会社のサポートもあって積極的にツアーを行うようになる。その後も順調にアルバムをリリースし、3rdアルバムでは母国スウェーデンで国営ラジオ局による「ベスト・ロック/メタル」アウォードを始めいくつかの賞を受賞するなど着実に人気を高めていくが、2004年末にリーダーのミエツコ・タラーツィクが、休暇に訪れたタイでスマトラ沖地震に巻き込まれ死亡したことによって2005年に活動を終了した。
ブラストビートや高速2ビートなど、攻撃的なドラムを主軸にしたストレートなグラインドコアバンドです。曲も1分~2分台、1枚のアルバムに20曲~30曲もぶち込んでくるあたり、グラインドコアバンドらしいと言えます。
彼らの個性は「哀愁感」。泣きのメタルに通じる、もの悲しさ・儚さを感じる楽曲が多いです(特に後期2作品)。こういったハードコアバンドは、からっと乾いたやんちゃな音が多いですが、さすが北欧スウェーデン産。湿り気のあるマイナー感は彼らにしか出せない魅力です。
またリードヴォーカルのミエツコのシャウトは、力強さよりも悲痛感が強く「弱者たちの怒り」を代弁してくれているようで好感が持てます。社会的なメッセージが込められた歌詞によくマッチしています。
初期作品ほどハードコア感が強く、後期になるほどメタルっぽくなります。ハードコアファンの方は1stアルバムから、メタラーは4thアルバムから順に聴かれることをおすすめします。
※残念ながら、リーダーのミエツコはスマトラ島沖地震で2005年に他界。個人的にグラインドコア界のホープだと信じていたので、当時ニュースを知ったときは非常にショックでした。
Inhale / Exhale (1998年)
全38曲を45分で駆け抜ける、超速グラインドコア。アルバムはVo.Gt.ミエツコとDr.アンダースの2人体制で制作。高音のシャウトをミエツコが、低音のグロウルをアンダースが担当しています。
彼らの曲のすごいところは、1分台の曲にも展開があること。投げやりな曲は1曲たりともなく、38曲それぞれに個性があります。さすがにアルバム1枚聴き通すには体力が必要ですが、この手のバンド好きであれば最後まで退屈することはないでしょう。
アルバムタイトルになっている"Inhale / Exhale"はミドルテンポの曲。疾走曲の間にさらっとこういうグルーヴのある曲を挟み込んでくるあたり、彼らのセンスを感じます。
ベースの聴きどころ
ベースはミエツコが弾いているらしく、基本的にはギターリフとのユニゾン。グラインドコアバンドには珍しくミックスのバランスがよく、ゴリゴリしたベースがよく聞こえます。
特にミドルパートは破壊力抜群で、2曲目"The Masked Face"後半のグルーヴ感のあるリフはお気に入りです。
Human 2.0 (2000年)
セカンドアルバム。基本的には前作と方向性は変わっていないが、さらにメタル要素が増え、曲の展開もバラエティ豊かに。しかし全く攻撃力は衰えていません。
このアルバムからベーシストのイエスパー・リヴロッドが正式に加入、3ピースのグラインドコアバンドになります。当時のライブ映像では彼の激しいライブパフォーマンスが見られます。
Nasum - Kulturbolaget, Malmo, Sweden 13.03.01
ベースの聴きどころ
アルバム全編通して、ゴリゴリのベースを聴くことができます。ミックスの関係で前作ほどクリアではありませんが。
キラーチューンの"Shadows"は、切ないギターフレーズとベースの低音が絡み合うパートが聴きどころ。名曲です。
Helvete (2003年)
Nasumの名盤というと、このサードアルバムを挙げる方が多い印象。理由はシンプル。めちゃくちゃかっこいいから。私SUMI-changも激推しの1枚です。
グロウルは随分と控えめになり、その代わりミエツコのシャウトを全面に押し出した曲が増えました。オーソドックスなメタル・スラッシュ・デスメタル好きにもアピールできそうな、素直にかっこいい!と思えるサウンドになっています。
曲の個性もさらに際立ってきており、印象に残るフレーズが多いです。冷たさの中に切なさを感じるギターリフ。キャッチーとさえ言えるグラインドコアバンドはNasumくらいでしょう。それでも十分に重いし激しいですけどね。間違ってもチャットモンチーみたいなキャッチーさを求める人に聴かせてはいけません。引かれます。
ベースの聴きどころ
2曲目"Scoop"、4曲目"Stormshield"、7曲目"Relics"のミドルパートで、うねるベースライン。17曲目"The Everlasting Shame"のイントロでは、激しく歪んだベース。ベーシストが反応する率は全アルバム中1番でしょう。
Shift (2004年)
メンバーチェンジ後の4枚目。ミエツコ、アンダースのオリジナルメンバーを残して、新たなメンバーが2人加わりました。
ツインギターになったからか、さらにメタル化が進行。相変わらずドラムは暴れまくっているが、バンド全体の耳あたりは少しずつマイルドに(ハードコア基準のマイルドなので、当てにしないでね)。
音作りもモダン・クリア。複雑なリフも一音一音鮮明に聞こえます。破壊力のあるリズム隊の上に切なさ全快のギターリフが乗っかる、胸キュングラインドコアサウンド。ファーストアルバムの頃と比べるとアンダーグラウンド感は減退しましたが、彼らの魅力である哀愁感は全アルバム中ナンバーワン。2曲目"The Engine Of Death"では何とギターソロまで飛び出してびっくり。
ミドルテンポの曲も切れ味抜群。こういう曲がアクセントになって、アルバム最後まで聴かせてしまうバランス感覚は素晴らしい。
NASUM - "Wrath" (Official Music Video)
このアルバムのリリース後、ミエツコは休暇で訪れたスマトラ島で津波の被害に遭い他界。本当に残念で仕方ない。間違いなくビッグなバンドになっただろうに…。
活動休止後、代わりのメンバーを迎え再結成ライブも行ったようだが、いまいちピンとこず。やっぱりミエツコのシャウトじゃないとこのバンドは成り立たない。
おわりに
聴く人を選ぶ強烈なバンドではありますが、是非メタルファンの方に聴いていただきたいです。Nasumの魂を引き継いだバンドが今後登場するのを期待します。
14歳の音楽と17歳の音楽 32歳の僕が思うこと
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
- 14歳の頃によく聴いた音楽が人生で一番心に残る
- 17歳の頃聴いていた音楽を一生聴き続ける
数年前にツイッターで話題になったワードです。今回は音楽ルーツについて。
はじめに
音楽好きでコミュニティができると、リアルでもネットでも自然と「音楽ルーツ」の話題になることが多い。何を聴いて育ったかとか、お気に入りのアルバムは何だとか…。「初めて買ったCD」なんて、もうOVER30世代だけのワードかもしれないけど、おっさん達は確実に盛り上がる鉄板ネタ。
ブログを書き始めてから自身の音楽ルーツについて考えることが多くて、そう言えば「14歳」「17歳」というキーワードが流行ったなぁと思い出しました。今回はそのキーワードをネタに記事を書いてみます。
14歳の頃によく聴いた音楽が人生で一番心に残る
元ネタは海外ドラマ「クリミナル・マインド」のセリフらしいですが、14歳っていうのが妙に説得力ありますよね。「中二病」と言われるくらい、何かに影響されやすい多感な時期なのは間違いないです。方向性を間違うと黒歴史を作りかねない危険な年頃、音楽の及ぼす力は想像以上に大きかったのかもしれません。
僕が14歳だった頃(1999年)のヒットチャートを見てみると、ああ確かによく覚えている。
特に好きで聴いていたわけでないアーティストの曲も、何となく空で歌えてしまう。恐るべし14歳の吸収力。
この頃はB'zが大好きでした。「14歳の頃に〜」理論でいくとB'zが僕のルーツになるんでしょうか。カラオケに行ったらよく歌いますがどうなんでしょう。
17歳の頃聴いていた音楽を一生聴き続ける
こちらはアスキー総研の方がインタビューで語ったことで話題になったらしい。科学的根拠・ソースは不明。
でも何だろう。具体的に◯歳って言われるとそれっぽく聞こえる不思議。
17歳っていうと、高校2年生。この頃になると音楽の好き嫌いがある程度固まってくるので、その後聴くであろう音楽の方向性が決まってくるってことなんですかね。
ちなみにメタルにハマりだしたのは17歳。ベースを弾き始めたのも17歳。
17歳理論やるな。一生メタルでベースだったら本望だよ。
33歳理論もあった
人は33歳までに音楽的嗜好が固まり、新しい音楽への出会いを止める傾向がある
ヤバい、もう目前じゃん。
確かに最近、新しいアーティストの曲を貪り聴くようなことはなくなった。10代の頃のハングリーさはなく、知ってる曲・馴染みのあるアーティストの方が心地いいと感じる。
語学も30代からではキツイっていいますし、いろいろ考えさせられますね。
おわりに
みなさんの14歳・17歳はどんな音楽に囲まれていましたか?
あくまで目安ですが、自分の音楽ルーツを紐解くにはなかなか的を得た年齢だと感じました。
そして、不覚にも33歳の壁を知ることになってしまった今回。音楽に限らず、新しいモノに対して心が保守的・排他的になっていくのは少し寂しい気もします。
それでも、まだまだ音楽はやめられない…!