「ジャケ買い」から「サムネ聴き」へ…CDの存在価値について考えてみた
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は、CDの存在価値・これからの音楽メディアについてちょっと真面目に考えてみました。
メタルのコンピレーションアルバム作ろう
先日うちのバンドリーダーkenjideath(けんじです)と昼飯を食べに行きまして、
「メタルバンドばっかりのコンピレーションアルバム作りたいね」って話になりました。
どうやってバンド集めようか?と考えたんですが、音楽的希少種であるメタルバンドの捕獲はなかなか難しい。
しばらく悩んだ結果、最近流行りの(といっても結構前。30代の「最近」は5~6年を指す。)
「クラウドファンディング」を使ってみたらどうかというアイデアが浮かんだんです。
内容は
「メタルバンドばっかりのアルバム作るよ。支援したい人は一口〇円から!リターンは支援額に応じてあなたのバンドの曲をコンピレーションアルバムに収録、CDにして返すよ!」
というもの。
こうすれば、告知もできる+実質の制作費が集まる、さらにはメタル仲間も集まるやん!ぼくたちてんさい!あったまいい!となった訳です。
で、少し冷静になって考えたんです。
「今時の若手バンドは、そもそもCD作りたいと思ってるの?」
CDの存在価値
僕らが十代だったころ
「CDをリリースすること=夢・ゴール」
でした。地元のオリジナルバンドでCDでも作ろうものなら、ライブのMCでドヤ顔で宣伝(押し売り)できた。めちゃくちゃ攻撃力の高いアイテムだったんですね。
あれから十数年。世は「YouTube ・動画全盛期」。鼻歌歌って動画をアップすれば小・中学生だって「表現者・発信者」になれる時代。そんな時代にわざわざお金出してCD作るかな?と思ってしまったんです。
YouTube に動画を上げるのって、例えるなら
「億単位の顧客を持ったデパートに、ノーリスクで自分の商品を置いてもらえる」感覚。
しかも国内のみならず世界規模の市場で。
地元のスタジオに10万払ってレコーディングして、ライブでCDを手売りしていた時代はもうとっくに過去なんだろうな、と30代バンドマン2人は悟ってしまったのです。
僕もCD文化の中を生きてきた1人だし、今もなおCDが支持される土壌はあるはず。ファンアイテムとしてのCD・パッケージを含めた総合的なアート作品としてのCD。どちらもありだと思うんです。
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ただ、音楽市場におけるCDの価値が既に大きく変わってしまったんだと今回の件で再認識しました。
これからは「サムネ聴き」の時代
これからの時代「ジャケ買い」から「サムネ聴き」へ。
モニターの隅に映るサムネイルをいかにクリックさせるか。最初の5秒でいかに心を掴むか。どうやって曲を最後まで聴いてもらうか。
純粋に音楽を追求するだけでは誰の耳にも届かない。誰かに届けるためのテクニックも学ばなければ…としみじみ思うのでした。
…そんな訳で、僕ら「轟音ファクトリー」の新曲のPVは今後カワイイ女の子のサムネになると思うので、「あざとい野郎だ」と軽蔑しつつ、ポチッとクリックをお願い申し上げます。