音響外傷とライブ耳栓とメニエール病 恐怖の体験談
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は、音響外傷になった後、メニエール病になるという地獄のコンボを食らった話。
そして、音楽を愛する皆さん耳を大切にしましょう!という話。
恐怖!音響外傷
音響外傷とは
音響外傷(おんきょうがいしょう、または音響性外傷〈おんきょうせいがいしょう〉、Noise-induced hearing loss、Acoustic trauma)とは、強力な音波によって内耳の蝸牛が障害を受け難聴などが生じる聴覚機構の損傷を受けることである。原因となって起こった音の聴取の可否に関する閾値の上昇(聴力の低下)が、たとえ一部の周波数であっても、正常聴力と比べて21dB以上上昇したまま回復しない状態のことを言う。音響外傷は、強い音が原因なので、そのような音を避けることが肝要となる。
要するに、大きな音を聴いたことによるダメージで特定の周波数が聞こえにくくなったり、聴力が全体的に落ちたりする症状のことを「音響外傷」と言います。
ライブで耳を痛めた!という体験談は検索すると結構多くヒットします。
「ライブ耳」というワードも認知されるようになってきたようです。
メタルのライブで耳をやられる
音響外傷になったきっかけは「メタルのライブ」でした。
小さめの箱のライブで、大音量のバンド演奏をメインスピーカーの前で聴いたのがまずかった。
異変に気付いたのはライブの次の朝。
「楽しかったー」とホクホクで帰ってきた、あの頃の笑顔が懐かしい…。
あれ?左耳がこもって聞こえる…
朝起きて、昨日の復習とばかりにイヤホンで音楽を聴いたときに気付きました。
「左耳のからシンバルの音が聞こえない…?」
イヤホンの故障かと思い、左右を入れ替えて聴いてみるも、やっぱり左が聞こえにくい。
このあたりから不穏な空気が漂い始めます。
耳鼻科へ直行
心配になって病院へ直行。
耳へのダメージは一度症状が固定化するとなかなか元に戻らないらしい。怖い。
おかしいと思ってすぐに病院へ行ったことは大正解でした。
検査の結果、左耳の高音域の聴力がガクッと落ちていることが判明。
耳鼻科の先生から「音響外傷」の言葉を聞き
最悪、元に戻らないかもしれないと脅され
しばらくステロイドを服用することに。
もう今までのように音楽を楽しめないかもしれない…。
絶望的な気持ちで帰宅したのでした。
止まない耳鳴り
ステロイドを服用し始めてから2週間ほどで、耳の詰まりは少しずつ改善されました。
いやぁほんとよかった。何事も早期発見が大事です。
しかし「キーン」という耳鳴りが止みません。
普段生活してる分には気になりませんが「さあ寝るか」と布団に入ったときにヤツはやってきます。
静かな夜を返してほしい…。
通院の末、回復
症状が出てから早めに病院に行ったかいあって、1ヶ月ほどで耳鳴りもそこまで気にならなくなりました。(慣れてしまったのもあるかも)
耳鼻科の先生からは、聴力回復のために
- 睡眠をしっかりとること
- 適度な運動をすること
- 大きな音を聞かないこと
と言われました。
あのぅ…僕、ラウド系バンドのベーシストなんですが先生…。
バンドマンに耳栓を!
困った。
このままではスタジオでバンド練習ができない。
お得意のグーグル先生検索検索!で音楽用耳栓の存在を知りすかさずポチリ。
EAR PEACEレビュー
EAR PEACEの良いところをさらりとレビュー
- 音質をできるだけ変えず音量だけ抑える「音楽用耳栓」!
- 通常のフィルターに加えて、さらに大音量にも耐えうるレッドフィルターに交換可能!
- 肌色で付けていることが目立たない!
- ケースがおしゃれ つけかえ用のレッドフィルターも底に収納可能!
使用感
音質を変えず、音量だけをしぼった感じ。
従来の耳栓に比べると明らかに聞こえる音の質が違います。特に高音域は、百均などの耳栓に比べるとよく聞こえます。
付け心地も違和感なし。これでバンド練習も大丈夫だ!
バンドで使ってみて
練習後の耳の疲労感がかなり軽減されました。
「ギターの高音がもっと抜けて欲しいなぁ」と感じることはありましたが、いつもガンガン聞いているその高音域こそ危険。
自分のベースの音もしっかりモニタリングできます。これは使える!
めでたしめでたし…のはずが
これでバンド練習やライブに行ってもオーケー!あとは少しずつ音響外傷が治癒するのを待つだけ…のはずでした。
しかし、ある日を境に「キーン」という耳鳴りが再発。メニエール病との戦いになります。
メニエール病になった
音響外傷になってから数年後、忘れていた耳鳴りが再発。
今度はめまいもする。やばい。
急いで耳鼻科に行きました。
メニエール病とは
メニエール病の特徴として、内耳からくる回転性のめまいや吐き気が起こります。これが発作として繰り返す病気なのです。直接の原因は、内耳が内リンパ水腫を起こし、内圧があがるからです。しかし、なぜ内リンパ水腫を起こすのかというと、その根本的な原因は分かっていません。
アレルギーや血流不全、ウィルス、免疫の低下、ストレスなど、様々なケースが言われていますが、ハッキリとしたことは分からないのです。ストレスの観点からすると、内耳が元々弱いところにストレスが加わり、メニエール病が発症するのではないかと考えられています。
【メニエール病ガイド】 - どんな病気か、症状・治療法がわかる!
耳鳴りとめまいが辛い…。
おかしいと思ってから起きた症状としては
- 毎日寝起きの耳鳴りがひどい。
- 音響外傷のときと同じような耳の詰まりを感じる。
- 夕方になると、疲れから「めまい」がよく起きる。
原因はよく分かっていないようですが、ストレスによって内耳に水ぶくれができているらしい。そういえば最近めちゃくちゃ忙しかったし睡眠不足だった。
治療法
メニエールに効く薬を処方してもらいました。
その名も「イソバイド」
「飲みにくいかもしれませんが…」と耳鼻科の先生に言われたとおり
検索をかけると、グーグル先生も「イソバイド まずい」って言ってる。
イソバイドの飲み方指南サイトまであり、みなさん苦労されている様子。
でもまずいとか言ってる場合じゃない!
びびりながら飲んでみる。
イソバイドシロップの味は?
まずい。
でも想像していたほどの飲みにくさはありません。
無色透明のシロップを直接流し込むのですが
甘み→酸味→辛み→苦み
と味覚のフルコースを味わえます。
最初は甘酸っぱく、のどごしは辛い。後味は苦い。
栄養ドリンクのまずいところを凝縮したような感じです。
飲みやすくする工夫は、とにかく冷やすこと。
冷蔵庫のチルドで冷やすと、飲みにくさはかなり軽減されます。
これを毎食後飲むのか…ちょっと辛い。
その後の経過
1ヶ月ほど服用を続けた結果、
寝起きの耳鳴りや夕方のめまいが日ごとに軽減され、日常生活に支障が出なくなりました。
症状としては軽い方だったみたいです。ひどい人は、立っていられなくなるくらいの「大回転」めまいが起きるらしい。怖い。
耳鼻科の先生によると、完治したわけではないので、これからもメニエール病と付き合っていく必要があるようです。
音響外傷のときと同じように
- 睡眠をしっかりとること
- 適度に運動すること
が大切。
結局は、ストレスをためない健康的な生活が何よりの薬だと分かりました。
音楽を愛する人にこれだけは言いたい
音楽が奪われる恐怖。
聴力は、衰えると回復が難しいと言われています。気付いたときにはもう遅かった…とならないように、普段から耳を大切にしましょう。
大好きな音楽と長く付き合っていくために大切なこと
- ライブ耳栓で音響外傷から身を守る
- 普段からストレスのない健康的な生活を送る
みなさんの生活に、これからも音楽が共にありますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Safe Ears 音楽用イヤープロテクター THUNDERPLUGS(サンダープラグス) ブリスター 耳栓
- 出版社/メーカー: ディリゲント
- 発売日: 2014/09/13
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る