DREAM THEATER ベーシスト的アルバム5選
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は大好きなプログレ・メタルバンドDREAM THEATERのアルバムから、個人的におすすめの作品をレビュー。
ベーシスト目線で、聴きどころも解説していきます。
- はじめに
- アウェイク - Awake(1994年)
- フォーリング・イントゥ・インフィニティー - Falling Into Infinity(1997年)
- メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー - Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory(1999年)
- トレイン・オブ・ソート - Train of Thought(2003年)
- ア・ドラマテック・ターン・オブ・イベンツ - A Dramatic Turn of Events(2011年)
- おわりに
はじめに
- 基本的にはどのアルバムも大好き。今回はあえて5枚に絞ってみた。
- 「BEST5」のようなランキングではなくて「5枚選ぶとしたら?」
- ドラマーはポートノイ派。やんちゃなドラム最高。
- リズム隊を意識して聴くことが多い。
- ドミニシも嫌いじゃない。
ファンの方からすると「何であのアルバムがないの?」と思われるチョイスかもしれません。個人的な思い入れとベーシストフィルターを通った5選になります。同じファンでもアルバムや曲の好き嫌いが人それぞれなのもドリームシアターの面白いところ。
アウェイク - Awake(1994年)
名盤と名高い「イメージズ・アンド・ワーズ- Images & Words(1992年)」後の1枚。キーボードはケヴィン・ムーア(このアルバムを最後に脱退)
ダークな雰囲気なのに、どこか明るかったり切なかったり。数あるアルバムの中でも異彩を放っています。曲全体の統一感があって大好きな作品。
このアルバムからベースのジョン・マイアングは本格的に6弦ベースを導入。重低音リフ・ハーモニクス・タッピングと広い音域をフルに使った演奏が聴ける。音数の多いメタルバンドでのベースの生かし方がよく分かる、僕にとって教科書のような1枚。
ベースの聴きどころ
- 2曲目”Caught in a Web”の重低音リフ。ギターとのユニゾンがパワフル。中盤のインストパートでもマイアングの図太いベースラインが堪能できる。
- 9曲目"Lifting Shadows Off a Dream"のハーモニクスを使った美しいイントロ。
- 10曲目"Scarred"のタッピングを使った怪しげなイントロ。
多弦ベースプレイヤーには是非聴いてもらいたいアルバムです。
フォーリング・イントゥ・インフィニティー - Falling Into Infinity(1997年)
メロディアスで「歌モノ」とも言える楽曲が多く、ファンには賛否両論の1枚。
音像がクリアで透明感があり、ベースもよく聞こえる。デレク・シェリニアンの艶っぽいキーボードも作品の雰囲気作りに貢献しています。
ヘヴィー・メロディアス・テクニカルの3要素のバランスが非常によく、通して聴いても疲労感のないアルバムになっています。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"New Millennium"の、チャップマンステックを使ったマイアング氏の演奏。
- 4曲目"Hollow Years"の、シンプルながらメロウで色っぽいベースライン。
- 9曲目"Just Let Me Breathe"のメタリックなリフと、後半のインストパート。
メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー - Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory(1999年)
壮大なプログレメタル・オペラ。コンセプトアルバムの超大作。物語のジャンルは「タイムスリップ輪廻転生サスペンスヒューマンドラマ」と勝手に命名。
楽器隊のバチバチのインストバトルも聴き応えあるが、ラヴリエのヴォーカルが冴えまくっている。物語の役柄に合わせた歌い分けや・伸びやかなハイトーンなど涙腺にくる曲が多い。デジタル配信が主流になり歌詞カードを手に取る機会が少なくなったが、是非対訳を見ながら聴いてみて欲しい。
ベースの聴きどころ
- 3曲目"Strange Déjà Vu"の0:54 ベースの「ぶーん」
- 7曲目"Through Her Eyes"の、フレットレスベースでのプレイ。
- 8曲目"Home"のイントロから続く、どこか中東っぽいベースリフ。
トレイン・オブ・ソート - Train of Thought(2003年)
ヘビー。随所にメタリカへのリスペクトを感じさせる、とにかくリフで押しまくる1枚。ポートノイのメタルスピリットが全面に出た、こってり系アルバムになっています。
いいアルバムは、ジャケットのアートワークと音像がリンクするというか、パッケージも含めて1つの作品になっていることが多い。このアルバムもジャケット・歌詞カードのアートワークが見事に世界観にマッチしている。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"As I Am"の歪んだハーモニクスで幕を開けるイントロ。
- 2曲目"This Dying Soul"の後半、ギター×キーボード高速ユニゾンのバッキング。ドライブ感のあるベースライン。
- 6曲目"Stream of Consciousness"のヘビーなルート弾き。中盤のミドルテンポで歪ませたベースライン。クライマックスでのギター・キーボードとのユニゾン。
ア・ドラマテック・ターン・オブ・イベンツ - A Dramatic Turn of Events(2011年)
突然のポートノイ脱退を受け、世界的なドラマーを集めて行われたオーディション。その勝者マイク・マンジーニ加入後初のアルバム。ドリームシアターファンはこのアルバムを期待と不安の混ざった複雑な気持ちで待っていたに違いない。
2nd"Images & Words"に通じる楽曲のバランス。ラヴリエの伸びやかな歌唱。ハイファイなサウンドプロダクション。新体制のスタートにふさわしい完成度を誇る1枚です。
人気の楽曲"Breaking All Illusions"は既にライブの定番曲になりました。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"On The Backs Of Angels"のイントロ、ギターとのユニゾン。3:28~ドラムの高速ライド&ツーバスに絡みつくベースライン。
- 3曲目"Lost Not Forgotten"のイントロ、バスドラにぴったりついていくベース。
- 8曲目"Breaking All Illusions"ラヴリエの歌い出しのバッキング。気持ちのいい変拍子。
おわりに
冒頭で「ドミニシ嫌いじゃない」と書いておきながら、彼の在籍していたファーストアルバムは選びませんでしたね。全世界のドミニシファンの皆さんごめんなさい。
※大好きなDream Theater、ただいま来日中です。(2017.9.10)
僕もグランキューブ大阪で行われるライブに参戦予定!後日ライブレポート書きます。
▼2017来日ライブレポートはこちら!
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▼Pull Me Underのベース弾いてみました。