重六低音 おもろくべーす

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音楽生活をもっと"おもろく"!ラウド系6弦ベーシストSUMI-chang(すみちゃん)が、誠実にヘビーメタリックに綴ります。

重六低音 おもろくべーす

DREAM THEATER 2017来日 グランキューブ大阪 ライブレポート!

メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。

DREAM THEATER 来日ツアー グランキューブ大阪(大阪国際会議場)に参戦してきました。セットリスト・ライブレポートです。

ライブから帰宅してそのままの熱量で書きましたので、長文になります。

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はじめに

今回のツアーは、名盤"Images & Words"のアルバム発売25周年を記念して、I&W完全再現+αという、ファンなら期待せざるを得ない内容。当日まで楽しみすぎて、海外での公演映像・セットリスト・先に回った豊田、広島、武道館でのライブレポートのツイートや2chのスレまで入念に下調べをするという有様。

予備知識なしで行ってイントロ聴いて「この曲か-!」「キター!」という感動や驚きはなかったですが、セットリストと同じ曲目のプレイリストを繰り返し聴いて挑んだので、イメトレは完璧でした。どの曲も聴き込んだ大好きな曲ばかりだったので、もし「ドリームシアター変拍子ヘッドバンギング選手権」でもあれば上位入賞する自信がありました。

気がかりだったのは、ラブリエ不調説Youtubeの動画のコメント欄で外国の方が「ラブリエどうしちゃったの?」「ラブリエは終わった」「新しいシンガーを入れろ」と散々ひどいコメントをされていました。

あの子大丈夫かしら?調子が悪いらしいけど…心配だから応援しに行くわ」と

ラブリエのおかんのような心境で、僕は電車に乗ったのでした。

 

開演前

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早めに会場に着いたのでウロウロ…。物販は公式サイトに挙がっていたものだけでした。ライブTシャツはデザインが好みではなかったので今回はパスしました。

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「プロフェッショナルカメラ」禁止とあるので、一応スマホはオーケーなんですね。堂々と「スマホはオーケー」って書かないあたり、日本ではまだミュージャンのライブ撮影は定着しないようです。

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開場と同時に席に向かいます。テンション上がってきたー!!

 

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奮発してプレミアムシートを買ったので、かなり前方での鑑賞です。マイアングのプレイを間近に見られそうです。しかしメインスピーカー付近という、音響外傷を経験した僕にとっては過酷な席になるかもしれない予感。

 

heavy6bass.hateblo.jp

 

大丈夫、僕には耳栓がある。

 

セットリスト

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第一部
  1. The Dark Eternal Night
  2. The Bigger Picture
  3. Hell's Kitchen
  4. The Gift of Music
  5. Our New World
  6. Portrait of Tracy (Jaco Pastorius カバー)
  7. As I Am
  8. Breaking All Illusions
第二部 "Images and Words"
  1. Pull Me Under
  2. Another Day
  3. Take the Time
  4. Surrounded
  5. Metropolis Pt. 1(The Miracle and the Sleeper)
  6. Under a Glass Moon
  7. Wait for Sleep
  8. Learning to Live
アンコール "A Change of Seasons"
  1. A Change of Seasons: I The Crimson Sunrise
  2. A Change of Seasons: II Innocence
  3. A Change of Seasons: III Carpe Diem
  4. A Change of Seasons: IV The Darkest of Winters
  5. A Change of Seasons: V Another World
  6. A Change of Seasons: VI The Inevitable Summer
  7. A Change of Seasons: VII The Crimson Sunset

第一部レポート

超絶ヘビーな曲"The Dark Eternal Night"からスタート。PAの関係もあると思いますが、まだ音がモゴモゴしてスッキリしない立ち上がりです。

しかし心配していた息子ラブリエは好調な感じです!おかん安心したよ!

終盤、お馴染みとなったルーデスiPadタイム。ショルキーは今回出番はありませんでしたが、やはり目を引きますね。

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壮絶なインストバトルの後、ラブリエのMCが入ります。

「1992年に初めて日本に来たときはマジで興奮した!25年経っても、まだこうしてライブできるってファンタスティックだよな!みんな最高!」「今日ここに来たからには、嫌なこと余計なこと全部忘れて3時間楽しもうぜ!」と会場を煽ります。

 

続いてセルフタイトルのアルバムから"The Bigger Picture"。ペトルーシの泣きのギターがしみる。だんだん音もまとまってきた感じ。ルーデスもよく観客の方を向いてくれて楽しんでいることが伝わってきます。

 

大好きなインスト"Hell's Kitchen"では、マンジーニの雰囲気作りが際立っていました。引くところは引いて、押すところはドカン!と出てくる、ダイナミズムのあるドラムが気持ちいいです。

 

次は最新アルバムより"The Gift of Music"と"Our New World"。爽やかなドリームシアターも好き。カラッと明るい曲はマンジーニが合う!CDで聴くと控えめなドラムも、生で聴くと相当にテクニカルです。

 

続いてMC。ラブリエからマイアングの紹介があります。憧れのミュージャンのトリビュートをやるよ!との前振りでジャコの「トレイシーの肖像」をマイアングが奏でます。やっぱりこの曲、ベーシストなら弾いてみたくなるよね。マイアングも若い頃は誰かに憧れるベースキッズだったんだなーと感慨深いです。

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美しいハーモニクスが歪み、"As I Am" のイントロに!この曲はライブ映えしますね!マイアングのピッキングを間近に見て、その力強さに驚く。ぶっといベース音がよく聞こえます。グランキューブは音響がイマイチとの評判でしたが、前方はほとんど気になりませんでした。

アウトロはメタリカのエンターサンドマンを挟み込んで遊んできます。本当にメタリカ好きだな、この人たちは。

第一部の締めくくりは"Breaking All Illusions"。

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月並みな言葉ですが、やっぱり生で見ると違います。息子ラブリエを心配していた自分は何処へやら。もう心の底から楽しみました。

曲が終わるとラブリエが「20分後にまた会おうぜ!」と、体と膀胱に優しい言葉を残して、メンバーと一緒に去って行きました。

 

第二部レポート

Images & Words

トイレ休憩を挟んで、今回のメインディッシュ"Images & Words" が始まります!

不安だったのは、I&Wは半音下げだと言うこと。何度も聴き込んだアルバムだけに、違和感を感じて楽しめないんじゃないか?と思っていました。今までライブでの「完全再現」にこだわってきただけに、バンドとしても大きな決断だったんじゃないでしょうか。

それだけラブリエが不調なのか…?

おかん、また息子ラブリエのことが心配になってきたよ。

 

"Pull Me Under"のイントロは正直ちょっと違和感。しかし慣れというのは恐ろしいもので、すぐ気にならなくなりました。ギターソロで高音を弾いた時にはさすがに「ん?」となりますが、許容範囲。

息子ラブリエは、うまい具合にフェイクで乗り切っていきます。がんばれ!おかんが応援してるよ!

フェイクが顕著だったのは続く"Another Day"と"Take the Time"。曲のハイライト、高音で歌い上げる部分は無理せずメロディーを変えて歌っていきます。分かっていたとはいえ少し残念。

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でも冷静に考えたら、この先何本ものライブを世界中でやる訳ですから、この辺りは「体調・喉のマネージメント」といって差し支えないでしょう。どうしてもファンとしては全力を期待してしまいますが、声はミュージャンの生命ですからね。


"Surrounded"はベースラインが非常に気持ちいい。変拍子を絡めながらも爽快感のあるこの曲は、やっぱり好きです。

 

ここでステージが暗転。メンバーは一度ステージ袖へ。今回は大きなスクリーンがなく地味目のセットに見えましたが、ライティングが素晴らしい。バンド演奏に完全にリンクした光の演出に感動します。SEと共に再びメンバーが集まり"Metropolis Pt. 1(The Miracle and the Sleeper)"がスタート!一糸乱れぬ演奏にポカーン。でした。

中盤ドラムソロ→マイアングタッピングソロ→遊園地パートを4人でユニゾン、と楽器陣が荒ぶります。(遊園地パートはツーバス疾走の方が好きかな…)

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もうこの時点でかなりお腹いっぱいですが、立て続けに"Under a Glass Moon"へ。ラブリエのハイトーンもこの曲あたりからグイグイ右肩上がりになってきた印象。その調子だっ!この曲のギターソロは個人的にメタル史上最高峰のソロだと思っているので、生で聴けて本当に良かった。ルーデスの可動式スタンドもインストバトルで映えますね!

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個人的に今回のハイライトは"Wait for Sleep"と"Learning to Live"。"Wait for Sleep"はラブリエの豊かな低音と息遣いが素晴らしく、大袈裟ですが「やっぱりドリームシアターのボーカルは彼しかいない」と再確認。ちなみにこの曲だけ原曲キーでした。

マイアングが作詞を手がけた"Learning to Live"は、変拍子が特にキツイ曲なんですが、メンバー全員さらりと弾きこなしています。なんだこれ。

おかんは、終盤の山場「息子ラブリエのハイトーン」を待ちます。

徐々に楽器陣の演奏が高まってきて…

 

でたーーーーっ!

 

全力を見せてくれました。ありがとう。

 

アンコール

Change of Seasons


締めくくりは"A Change of Seasons" 。

先に感想を言うと「完璧」でした。この曲も半音下げでの演奏でしたが、全く気になりませんでした。

ラブリエのボーカル、ペトルーシのギターワーク、ルーデスの奏でる旋律とリズム隊が渾然一体となって、あっという間の一曲23分でした。

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惜しかったのは、ベースの機材トラブル

途中、完全にベースの音が途切れる時があり「あれ?」と思うもそのまま進行。マイアングの一番美味しいキメのところでのトラブル、ご本人も不本意そうでした。仕方ないとはいえ、一瞬現実に帰る瞬間がありました。

 

おわりに

スマホ撮影はいかがなものか?

これだけ写真撮ってアップしてるお前が言うな」と叱られそうですが、「撮ってもいいよ」と言われると、何だか撮らないと損するような気がするのが人の性。シャッターチャンスを考えながら演奏を聴いたり、人のスマホが気になったり…ファンにとってもアーティストにとってもあまりメリットはないと感じました。

SNSで拡散してプロモーションに!という主催側の意図もあるかと思いますが、いっそどのライブも撮影完全禁止にしてもらった方がクリーンじゃないですかね?

みなさんはどう思われますか?

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※写真撮影オッケーなライブが初めてだったので、バンドのメンバーにも周りのファンの方にも何となく申し訳ない気持ちで撮っていました。禁止されている行為ではないとは言え、不快に思われた方がおられたらごめんなさい。

やっぱりライブは生で見てこそ!

ライブに行く前から、ラブリエが不調らしいとか半音下げらしいとか…ネガティヴな情報ばかりインプットされて参戦しました。結果的には生の演奏を見て、そんな事どうでもよくなりました。やっぱりドリームシアターが好きだ。

YouTubeの動画を見てちまちま批判してるのはくだらないなと思いました。

ライブは生で見てナンボですね!

 

これにてDream theater 2017来日レポート終了です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

気軽にコメントいただけると嬉しいです!

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お茶目なマンジーニ。仲よさそうで何より。

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ドラムの撤収作業 あっという間の3時間でした

 ▼ベーシスト目線でアルバムレビューも書いてます。

heavy6bass.hateblo.jp

▼Pull Me Under 弾いてみました。 

heavy6bass.hateblo.jp
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