DREAM THEATER 2017来日 グランキューブ大阪 ライブレポート!
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
DREAM THEATER 来日ツアー グランキューブ大阪(大阪国際会議場)に参戦してきました。セットリスト・ライブレポートです。
ライブから帰宅してそのままの熱量で書きましたので、長文になります。
はじめに
今回のツアーは、名盤"Images & Words"のアルバム発売25周年を記念して、I&W完全再現+αという、ファンなら期待せざるを得ない内容。当日まで楽しみすぎて、海外での公演映像・セットリスト・先に回った豊田、広島、武道館でのライブレポートのツイートや2chのスレまで入念に下調べをするという有様。
予備知識なしで行ってイントロ聴いて「この曲か-!」「キター!」という感動や驚きはなかったですが、セットリストと同じ曲目のプレイリストを繰り返し聴いて挑んだので、イメトレは完璧でした。どの曲も聴き込んだ大好きな曲ばかりだったので、もし「ドリームシアター変拍子ヘッドバンギング選手権」でもあれば上位入賞する自信がありました。
気がかりだったのは、ラブリエ不調説。Youtubeの動画のコメント欄で外国の方が「ラブリエどうしちゃったの?」「ラブリエは終わった」「新しいシンガーを入れろ」と散々ひどいコメントをされていました。
「あの子大丈夫かしら?調子が悪いらしいけど…心配だから応援しに行くわ」と
ラブリエのおかんのような心境で、僕は電車に乗ったのでした。
開演前
早めに会場に着いたのでウロウロ…。物販は公式サイトに挙がっていたものだけでした。ライブTシャツはデザインが好みではなかったので今回はパスしました。
「プロフェッショナルカメラ」禁止とあるので、一応スマホはオーケーなんですね。堂々と「スマホはオーケー」って書かないあたり、日本ではまだミュージャンのライブ撮影は定着しないようです。
開場と同時に席に向かいます。テンション上がってきたー!!
奮発してプレミアムシートを買ったので、かなり前方での鑑賞です。マイアングのプレイを間近に見られそうです。しかしメインスピーカー付近という、音響外傷を経験した僕にとっては過酷な席になるかもしれない予感。
大丈夫、僕には耳栓がある。
セットリスト
第一部
- The Dark Eternal Night
- The Bigger Picture
- Hell's Kitchen
- The Gift of Music
- Our New World
- Portrait of Tracy (Jaco Pastorius カバー)
- As I Am
- Breaking All Illusions
第二部 "Images and Words"
- Pull Me Under
- Another Day
- Take the Time
- Surrounded
- Metropolis Pt. 1(The Miracle and the Sleeper)
- Under a Glass Moon
- Wait for Sleep
- Learning to Live
アンコール "A Change of Seasons"
- A Change of Seasons: I The Crimson Sunrise
- A Change of Seasons: II Innocence
- A Change of Seasons: III Carpe Diem
- A Change of Seasons: IV The Darkest of Winters
- A Change of Seasons: V Another World
- A Change of Seasons: VI The Inevitable Summer
- A Change of Seasons: VII The Crimson Sunset
第一部レポート
超絶ヘビーな曲"The Dark Eternal Night"からスタート。PAの関係もあると思いますが、まだ音がモゴモゴしてスッキリしない立ち上がりです。
しかし心配していた息子ラブリエは好調な感じです!おかん安心したよ!
終盤、お馴染みとなったルーデスのiPadタイム。ショルキーは今回出番はありませんでしたが、やはり目を引きますね。
壮絶なインストバトルの後、ラブリエのMCが入ります。
「1992年に初めて日本に来たときはマジで興奮した!25年経っても、まだこうしてライブできるってファンタスティックだよな!みんな最高!」「今日ここに来たからには、嫌なこと余計なこと全部忘れて3時間楽しもうぜ!」と会場を煽ります。
続いてセルフタイトルのアルバムから"The Bigger Picture"。ペトルーシの泣きのギターがしみる。だんだん音もまとまってきた感じ。ルーデスもよく観客の方を向いてくれて楽しんでいることが伝わってきます。
大好きなインスト"Hell's Kitchen"では、マンジーニの雰囲気作りが際立っていました。引くところは引いて、押すところはドカン!と出てくる、ダイナミズムのあるドラムが気持ちいいです。
次は最新アルバムより"The Gift of Music"と"Our New World"。爽やかなドリームシアターも好き。カラッと明るい曲はマンジーニが合う!CDで聴くと控えめなドラムも、生で聴くと相当にテクニカルです。
続いてMC。ラブリエからマイアングの紹介があります。憧れのミュージャンのトリビュートをやるよ!との前振りでジャコの「トレイシーの肖像」をマイアングが奏でます。やっぱりこの曲、ベーシストなら弾いてみたくなるよね。マイアングも若い頃は誰かに憧れるベースキッズだったんだなーと感慨深いです。
美しいハーモニクスが歪み、"As I Am" のイントロに!この曲はライブ映えしますね!マイアングのピッキングを間近に見て、その力強さに驚く。ぶっといベース音がよく聞こえます。グランキューブは音響がイマイチとの評判でしたが、前方はほとんど気になりませんでした。
アウトロはメタリカのエンターサンドマンを挟み込んで遊んできます。本当にメタリカ好きだな、この人たちは。
第一部の締めくくりは"Breaking All Illusions"。
月並みな言葉ですが、やっぱり生で見ると違います。息子ラブリエを心配していた自分は何処へやら。もう心の底から楽しみました。
曲が終わるとラブリエが「20分後にまた会おうぜ!」と、体と膀胱に優しい言葉を残して、メンバーと一緒に去って行きました。
第二部レポート
トイレ休憩を挟んで、今回のメインディッシュ"Images & Words" が始まります!
不安だったのは、I&Wは半音下げだと言うこと。何度も聴き込んだアルバムだけに、違和感を感じて楽しめないんじゃないか?と思っていました。今までライブでの「完全再現」にこだわってきただけに、バンドとしても大きな決断だったんじゃないでしょうか。
それだけラブリエが不調なのか…?
おかん、また息子ラブリエのことが心配になってきたよ。
"Pull Me Under"のイントロは正直ちょっと違和感。しかし慣れというのは恐ろしいもので、すぐ気にならなくなりました。ギターソロで高音を弾いた時にはさすがに「ん?」となりますが、許容範囲。
息子ラブリエは、うまい具合にフェイクで乗り切っていきます。がんばれ!おかんが応援してるよ!
フェイクが顕著だったのは続く"Another Day"と"Take the Time"。曲のハイライト、高音で歌い上げる部分は無理せずメロディーを変えて歌っていきます。分かっていたとはいえ少し残念。
でも冷静に考えたら、この先何本ものライブを世界中でやる訳ですから、この辺りは「体調・喉のマネージメント」といって差し支えないでしょう。どうしてもファンとしては全力を期待してしまいますが、声はミュージャンの生命ですからね。
"Surrounded"はベースラインが非常に気持ちいい。変拍子を絡めながらも爽快感のあるこの曲は、やっぱり好きです。
ここでステージが暗転。メンバーは一度ステージ袖へ。今回は大きなスクリーンがなく地味目のセットに見えましたが、ライティングが素晴らしい。バンド演奏に完全にリンクした光の演出に感動します。SEと共に再びメンバーが集まり"Metropolis Pt. 1(The Miracle and the Sleeper)"がスタート!一糸乱れぬ演奏にポカーン。でした。
中盤ドラムソロ→マイアングタッピングソロ→遊園地パートを4人でユニゾン、と楽器陣が荒ぶります。(遊園地パートはツーバス疾走の方が好きかな…)
もうこの時点でかなりお腹いっぱいですが、立て続けに"Under a Glass Moon"へ。ラブリエのハイトーンもこの曲あたりからグイグイ右肩上がりになってきた印象。その調子だっ!この曲のギターソロは個人的にメタル史上最高峰のソロだと思っているので、生で聴けて本当に良かった。ルーデスの可動式スタンドもインストバトルで映えますね!
個人的に今回のハイライトは"Wait for Sleep"と"Learning to Live"。"Wait for Sleep"はラブリエの豊かな低音と息遣いが素晴らしく、大袈裟ですが「やっぱりドリームシアターのボーカルは彼しかいない」と再確認。ちなみにこの曲だけ原曲キーでした。
マイアングが作詞を手がけた"Learning to Live"は、変拍子が特にキツイ曲なんですが、メンバー全員さらりと弾きこなしています。なんだこれ。
おかんは、終盤の山場「息子ラブリエのハイトーン」を待ちます。
徐々に楽器陣の演奏が高まってきて…
でたーーーーっ!
全力を見せてくれました。ありがとう。
アンコール
締めくくりは"A Change of Seasons" 。
先に感想を言うと「完璧」でした。この曲も半音下げでの演奏でしたが、全く気になりませんでした。
ラブリエのボーカル、ペトルーシのギターワーク、ルーデスの奏でる旋律とリズム隊が渾然一体となって、あっという間の一曲23分でした。
惜しかったのは、ベースの機材トラブル。
途中、完全にベースの音が途切れる時があり「あれ?」と思うもそのまま進行。マイアングの一番美味しいキメのところでのトラブル、ご本人も不本意そうでした。仕方ないとはいえ、一瞬現実に帰る瞬間がありました。
おわりに
スマホ撮影はいかがなものか?
「これだけ写真撮ってアップしてるお前が言うな」と叱られそうですが、「撮ってもいいよ」と言われると、何だか撮らないと損するような気がするのが人の性。シャッターチャンスを考えながら演奏を聴いたり、人のスマホが気になったり…ファンにとってもアーティストにとってもあまりメリットはないと感じました。
SNSで拡散してプロモーションに!という主催側の意図もあるかと思いますが、いっそどのライブも撮影完全禁止にしてもらった方がクリーンじゃないですかね?
みなさんはどう思われますか?
※写真撮影オッケーなライブが初めてだったので、バンドのメンバーにも周りのファンの方にも何となく申し訳ない気持ちで撮っていました。禁止されている行為ではないとは言え、不快に思われた方がおられたらごめんなさい。
やっぱりライブは生で見てこそ!
ライブに行く前から、ラブリエが不調らしいとか半音下げらしいとか…ネガティヴな情報ばかりインプットされて参戦しました。結果的には生の演奏を見て、そんな事どうでもよくなりました。やっぱりドリームシアターが好きだ。
YouTubeの動画を見てちまちま批判してるのはくだらないなと思いました。
ライブは生で見てナンボですね!
これにてDream theater 2017来日レポート終了です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
気軽にコメントいただけると嬉しいです!
▼ベーシスト目線でアルバムレビューも書いてます。
▼Pull Me Under 弾いてみました。
仕掛け・コンセプトのあるジャケット&歌詞カード【メタル・ハードコア編】
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
みなさん最近CDって買っていますか?歌詞カードを手にとって読んでいますか?
YouTubeなどの動画サイトや音楽配信・聴き放題サービスが広まるうちに、めっきり手に取ることのなくなったCDや歌詞カードたち。かくいう僕もアップルミュージックに加入してから、ほとんどCDを買わなくなってしまいました。「ジャケ買い」なんて遠い昔の話。
アーティストの表現の場として「ミュージックビデオ」が主流になった今だからこそ、凝ったCDジャケットや歌詞カードに注目してみよう!ということで、CDの棚を久しぶりにがさごそ…。面白い!と思った作品を5つ紹介します。
- System Of A Down - Mezmerize / Hypnotize (2005年)
- Slayer - God Hates Us All (2001年)
- Tool - 10,000 Days (2006年)
- Dream Theater - Octavarium (2005年)
- Fantomas - Suspended Animation (2005年)
- おわりに
System Of A Down - Mezmerize / Hypnotize (2005年)
アメリカのロックバンド「システムオブアダウン」より"Mezmerize / Hypnotize"。発売時期の異なる2枚のアルバムですが、紙製のケースを合体させると前編・後編の2枚組になる仕掛け。
アルバムジャケットの対比や、2枚を繋げたときにできるサイケデリックなアートなど「魅惑」「催眠」のアルバムタイトルにふさわしい仕掛けになっています。音源自体も文句なしの名盤です。
Slayer - God Hates Us All (2001年)
スラッシュメタルの重鎮「スレイヤー」より"God Hates Us All"。「神は我々を憎んでいる」というタイトル通り、反キリスト教を掲げた罰当たりなアルバム。
歌詞カードが聖書を模したスタイルになっており、不謹慎な落書き・冒涜的な歌詞を聖書の間に挟み込むなど徹底している。ちなみにベースボーカルのトム・アラヤは敬虔なクリスチャンらしい。どうしてこうなった。
Tool - 10,000 Days (2006年)
プログレッシブ?民族音楽チック?独自の音楽世界を展開するトゥールより"10,000 Days"。ジャケットを開けると何やら眼鏡のようなモノが。
歌詞カードにある図の通りのぞき込んでみると…奥行きのある不思議な絵を見ることができます。立体視の原理を使った仕掛けに驚き!音楽性だけでなくパッケージのギミックも独特なのでした。
Dream Theater - Octavarium (2005年)
大好きドリームシアターより「オクタヴァリウム」。アルバムタイトル通り「8」をコンセプトにした仕掛けがあちこちに見られます。
- 8枚目のスタジオアルバム。収録曲は8曲。
- ジャケットの衝突球は裏表合わせて8個。CD盤面に正八角形。歌詞カードにタコ。(他にもたくさん!)
音楽的にも8は収まりのいい数字で、ドレミファソラシドの鍵盤8個(1オクターブ)でコードが一周します。それを示すように鍵盤のモチーフが多く使われています。(ジャケットの衝突球の間を飛ぶ鳥は、よく見るとちょうどピアノの黒鍵の位置になっている!)
さらに驚くべきは、収録曲のキーが曲順にF(ヘ短調)から始まり、G(ト短調)、A(イ短調)、B(ロ短調)、C(ハ短調)、D(ニ短調)、E(ホ短調)と続き、そしてF(ヘ短調)に戻るように作曲されていること!!すごすぎるよこの人たち…。
ウィキペディアにはさらに細かな仕掛けが分かりやすくまとめられていましたので、興味のある方はのぞいてみてください。8(白鍵の数)だけでなく5(黒鍵の数)にまつわる仕掛けも多いらしく、気持ちの悪いほどにコンセプトにこだわった作品になっています。
Fantomas - Suspended Animation (2005年)
鬼才マイク・パットン率いるアバンギャルドなハードコアバンド「ファントマス」。中でもコンセプチュアルなのがこの「サスペンデッド・アニメーション」というアルバム。
曲名を見てみると
- 04/01/05 - Friday
- 04/02/05 - Saturday
- 04/03/05 - Sunday
- 04/04/05 - Monday
- 04/05/05 - Tuesday
- ....
…と、2005年の4月のカレンダー通り、日付と曜日が並ぶ全30曲。明確な意味があるのか適当に付けただけなのか…。(4月1日がパットン自身の設立したレーベルの創立記念日だから、という見方もあるようです。)
ジャケット・歌詞カードのデザインは、日本人アーティストの奈良美智さんが手がけていて、初回版のみ30ページのイラストが掲載されています。さながら日めくりカレンダーのようです。
音楽性もジャケット・歌詞カードのように、おもちゃ箱をひっくり返してパットン節で味付けしてこねくり回したようなサウンド。素敵。ちなみにドラマーはスレイヤーのデイブ・ロンバート。あなたこんなこともできるのね。
おわりに
デジタル配信・動画全盛期の今だからこそ、こういったアナログなアートが再評価されてもいいのではないでしょうか?ジャケット・アートワークで気になった作品があれば是非YouTubeで…いやいやAmazonでお買い求めください。
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SikTh 渦巻く変拍子と旋律と叫び アルバム3作レビュー
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-changです。
今回は大好きなバンドSikTh(シクス)のフルアルバム全3作(2017年現在)をレビュー。ベースの聴きどころも解説していきます。
- The Trees Are Dead & Dried Out Wait for Something Wild (2003年)
- Death of a Dead Day (2006年)
- The Future In Whose Eyes? (2017)
- おわりに
The Trees Are Dead & Dried Out Wait for Something Wild (2003年)
SikThのデビュー作。1曲目"Scent of the Obscene"イントロのスラップベースとテクニカルなドラムで1発ノックアウト間違いなし。当時はまだまだ動画サイトが活発ではなく、CDショップでの試聴がバンド選びの主流でした。お店で試聴して「なんだこれ!?」とぶっ飛んだ人も多かったのでは?
今でこそDjentのパイオニアと言われていますが、当時は「プログレッシブ」「カオティック」「分類不能」と形容されることが多かった。この手のバンドでツインボーカルというのも新鮮でした。
ファーストアルバムの魅力はVo.マイキー・グッドマンの「場違い」ともとれるアバンギャルドなシャウト。ウィスパーボイスやポエトリーリーディングもこなす雑食系ボーカリストとして異彩を放っています。
楽器隊も相当にテクニカル。変拍子や高速のユニゾンはもちろんのこと、独特のコード感をもった曲が多く、SikThにしか創り出せない世界観を早くも構築しています。後に多くのフォロワーバンドを生むことになるが、彼らの音楽性は本当にぶっちぎっている。
バリバリの変拍子に乗せてエモっぽく歌い上げる"Peep Show"、独特なPV世界観が魅力の"How May I Help You?"など、聴き応えのある楽曲が並ぶ中、ピアノインストや民族音楽的な要素も織り交ぜてくる、ごった煮感が非常にクセになる。発売から14年たった今もヘビロテ中の名盤!
ベースの聴きどころ
- 1曲目"Scent of the Obscene"のイントロのスラップ。ここからSikThワールドが始まった。
- 4曲目"Skies of Millennium Night"のクライマックスのタッピング。ギターとのユニゾンプレイはテクニカルなだけでなく、不思議な浮遊感のあるフレーズが耳を離れない。
- 12曲目"(If You Weren't So) Perfect"のイントロに続くハーモニクスを絡めたプレイ。
ちなみに日本版のボーナストラックに同郷イギリスの大先輩アイアンメイデンの"Wrath Child"のカバーが収録されています。SikTh風にぶっ飛んだカバーかと思いきや、意外と原曲に忠実です。
Death of a Dead Day (2006年)
衝撃のデビュー作から3年、待望のセカンドアルバムがこの"Death of a Dead Day"。バンドの方向性はそのままに、さらに重さと勢いを増したような超重量級変態サウンド。変拍子とリフの嵐に飲み込まれます。
前作のエキセントリックな要素は少し影を潜め、サウンドは硬質に・世界観はシリアスに。よりメタルファンに好まれそうなアルバムになっています。
全曲テクニカルギターのオンパレード。ドラムの足技もグルーヴ感があって気持ちいいです。
Sikth - Bland Street Bloom HD 2011
ベースの聴きどころ
- 1曲目"Bland Streat Bloom"のサビ、LowAサウンドの超ヘビーなボトム。
- 4曲目"Summer Rain"のスラップ。ギターもスラップし始めて、驚異のチョッパーユニゾンが展開。
- 12曲目"As The Earth Spins Round"の中盤、美しい旋律のタッピング。
このアルバムリリース後、2008年にSikThは一度解散することになります。
The Future In Whose Eyes? (2017)
2016年の再結成EP"Opacities"を挟んで、2017年にリーリスされた目下最新作。
マイキー・グッドマンと双璧をなしていたVo.ジャスティン・ヒルがバンドを脱退。後任としてジョー・ローサーが加入。ジャスティンが担当していたメロディーとシャウトパートを歌っています。
正直なところ、なんだかちょっと丸くなりました。元ペリフェリーのベーシスト、アダム”ノリー”ゲスグッドがエンジニアを担当しており、切れのいいサウンドであることは間違いないのですが、前2作のような強烈にとがった個性が薄まったように感じます。
新加入のボーカル・ジョーは、メロディーパートこそジャスティンの雰囲気を継いでいますが、ジャスティンの焦燥感のあるシャウトに比べると物足りない。マイキーとジャスティンのボーカルスタイルの対比がバンドの肝だっただけに、重心の低いジョーのボーカルは楽曲に馴染みはするもトゲがない。良くも悪くもマイルドになった印象です。
とは言え、最前線に戻ってきたことは素直に嬉しい。今後のバンドの動向に注目です。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"Vivid"のイントロ。ファーストアルバムのイントロを思わせるスラップで幕を開ける。
- 6曲目"Cracks of Light"の後半のタッピング。(ちなみにこの曲にはペリフェリーのボーカル・スペンサーがゲスト参加している。)
- 10曲目"No Wishbones"のイントロ。Djentっぽいゴリゴリのベースライン。
SikTh - Vivid (Lyrics video) (from The Future In Whose Eyes?)
おわりに
多くのフォロワー、そして現在のDjentシーンの基礎を作り上げたSikTh。
どの楽曲・アルバムも恐ろしい完成度を誇りますが、個人的におすすめはやはりファーストアルバム"The Trees Are Dead & Dried Out Wait for Something Wild"。ぶっ飛んだ世界観・音楽性を求める、血の気の多いメタルファンには是非聴いていただきたいです。
ファーストアルバムより、ファニーなPVで人気の"How May I Help You?"でお別れです。
DREAM THEATER ベーシスト的アルバム5選
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は大好きなプログレ・メタルバンドDREAM THEATERのアルバムから、個人的におすすめの作品をレビュー。
ベーシスト目線で、聴きどころも解説していきます。
- はじめに
- アウェイク - Awake(1994年)
- フォーリング・イントゥ・インフィニティー - Falling Into Infinity(1997年)
- メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー - Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory(1999年)
- トレイン・オブ・ソート - Train of Thought(2003年)
- ア・ドラマテック・ターン・オブ・イベンツ - A Dramatic Turn of Events(2011年)
- おわりに
はじめに
- 基本的にはどのアルバムも大好き。今回はあえて5枚に絞ってみた。
- 「BEST5」のようなランキングではなくて「5枚選ぶとしたら?」
- ドラマーはポートノイ派。やんちゃなドラム最高。
- リズム隊を意識して聴くことが多い。
- ドミニシも嫌いじゃない。
ファンの方からすると「何であのアルバムがないの?」と思われるチョイスかもしれません。個人的な思い入れとベーシストフィルターを通った5選になります。同じファンでもアルバムや曲の好き嫌いが人それぞれなのもドリームシアターの面白いところ。
アウェイク - Awake(1994年)
名盤と名高い「イメージズ・アンド・ワーズ- Images & Words(1992年)」後の1枚。キーボードはケヴィン・ムーア(このアルバムを最後に脱退)
ダークな雰囲気なのに、どこか明るかったり切なかったり。数あるアルバムの中でも異彩を放っています。曲全体の統一感があって大好きな作品。
このアルバムからベースのジョン・マイアングは本格的に6弦ベースを導入。重低音リフ・ハーモニクス・タッピングと広い音域をフルに使った演奏が聴ける。音数の多いメタルバンドでのベースの生かし方がよく分かる、僕にとって教科書のような1枚。
ベースの聴きどころ
- 2曲目”Caught in a Web”の重低音リフ。ギターとのユニゾンがパワフル。中盤のインストパートでもマイアングの図太いベースラインが堪能できる。
- 9曲目"Lifting Shadows Off a Dream"のハーモニクスを使った美しいイントロ。
- 10曲目"Scarred"のタッピングを使った怪しげなイントロ。
多弦ベースプレイヤーには是非聴いてもらいたいアルバムです。
フォーリング・イントゥ・インフィニティー - Falling Into Infinity(1997年)
メロディアスで「歌モノ」とも言える楽曲が多く、ファンには賛否両論の1枚。
音像がクリアで透明感があり、ベースもよく聞こえる。デレク・シェリニアンの艶っぽいキーボードも作品の雰囲気作りに貢献しています。
ヘヴィー・メロディアス・テクニカルの3要素のバランスが非常によく、通して聴いても疲労感のないアルバムになっています。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"New Millennium"の、チャップマンステックを使ったマイアング氏の演奏。
- 4曲目"Hollow Years"の、シンプルながらメロウで色っぽいベースライン。
- 9曲目"Just Let Me Breathe"のメタリックなリフと、後半のインストパート。
メトロポリス・パート2: シーンズ・フロム・ア・メモリー - Metropolis Pt. 2 : Scenes From A Memory(1999年)
壮大なプログレメタル・オペラ。コンセプトアルバムの超大作。物語のジャンルは「タイムスリップ輪廻転生サスペンスヒューマンドラマ」と勝手に命名。
楽器隊のバチバチのインストバトルも聴き応えあるが、ラヴリエのヴォーカルが冴えまくっている。物語の役柄に合わせた歌い分けや・伸びやかなハイトーンなど涙腺にくる曲が多い。デジタル配信が主流になり歌詞カードを手に取る機会が少なくなったが、是非対訳を見ながら聴いてみて欲しい。
ベースの聴きどころ
- 3曲目"Strange Déjà Vu"の0:54 ベースの「ぶーん」
- 7曲目"Through Her Eyes"の、フレットレスベースでのプレイ。
- 8曲目"Home"のイントロから続く、どこか中東っぽいベースリフ。
トレイン・オブ・ソート - Train of Thought(2003年)
ヘビー。随所にメタリカへのリスペクトを感じさせる、とにかくリフで押しまくる1枚。ポートノイのメタルスピリットが全面に出た、こってり系アルバムになっています。
いいアルバムは、ジャケットのアートワークと音像がリンクするというか、パッケージも含めて1つの作品になっていることが多い。このアルバムもジャケット・歌詞カードのアートワークが見事に世界観にマッチしている。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"As I Am"の歪んだハーモニクスで幕を開けるイントロ。
- 2曲目"This Dying Soul"の後半、ギター×キーボード高速ユニゾンのバッキング。ドライブ感のあるベースライン。
- 6曲目"Stream of Consciousness"のヘビーなルート弾き。中盤のミドルテンポで歪ませたベースライン。クライマックスでのギター・キーボードとのユニゾン。
ア・ドラマテック・ターン・オブ・イベンツ - A Dramatic Turn of Events(2011年)
突然のポートノイ脱退を受け、世界的なドラマーを集めて行われたオーディション。その勝者マイク・マンジーニ加入後初のアルバム。ドリームシアターファンはこのアルバムを期待と不安の混ざった複雑な気持ちで待っていたに違いない。
2nd"Images & Words"に通じる楽曲のバランス。ラヴリエの伸びやかな歌唱。ハイファイなサウンドプロダクション。新体制のスタートにふさわしい完成度を誇る1枚です。
人気の楽曲"Breaking All Illusions"は既にライブの定番曲になりました。
ベースの聴きどころ
- 1曲目"On The Backs Of Angels"のイントロ、ギターとのユニゾン。3:28~ドラムの高速ライド&ツーバスに絡みつくベースライン。
- 3曲目"Lost Not Forgotten"のイントロ、バスドラにぴったりついていくベース。
- 8曲目"Breaking All Illusions"ラヴリエの歌い出しのバッキング。気持ちのいい変拍子。
おわりに
冒頭で「ドミニシ嫌いじゃない」と書いておきながら、彼の在籍していたファーストアルバムは選びませんでしたね。全世界のドミニシファンの皆さんごめんなさい。
※大好きなDream Theater、ただいま来日中です。(2017.9.10)
僕もグランキューブ大阪で行われるライブに参戦予定!後日ライブレポート書きます。
▼2017来日ライブレポートはこちら!
▼こんな記事も書いてます。
▼Pull Me Underのベース弾いてみました。
音響外傷とライブ耳栓とメニエール病 恐怖の体験談
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は、音響外傷になった後、メニエール病になるという地獄のコンボを食らった話。
そして、音楽を愛する皆さん耳を大切にしましょう!という話。
恐怖!音響外傷
音響外傷とは
音響外傷(おんきょうがいしょう、または音響性外傷〈おんきょうせいがいしょう〉、Noise-induced hearing loss、Acoustic trauma)とは、強力な音波によって内耳の蝸牛が障害を受け難聴などが生じる聴覚機構の損傷を受けることである。原因となって起こった音の聴取の可否に関する閾値の上昇(聴力の低下)が、たとえ一部の周波数であっても、正常聴力と比べて21dB以上上昇したまま回復しない状態のことを言う。音響外傷は、強い音が原因なので、そのような音を避けることが肝要となる。
要するに、大きな音を聴いたことによるダメージで特定の周波数が聞こえにくくなったり、聴力が全体的に落ちたりする症状のことを「音響外傷」と言います。
ライブで耳を痛めた!という体験談は検索すると結構多くヒットします。
「ライブ耳」というワードも認知されるようになってきたようです。
メタルのライブで耳をやられる
音響外傷になったきっかけは「メタルのライブ」でした。
小さめの箱のライブで、大音量のバンド演奏をメインスピーカーの前で聴いたのがまずかった。
異変に気付いたのはライブの次の朝。
「楽しかったー」とホクホクで帰ってきた、あの頃の笑顔が懐かしい…。
あれ?左耳がこもって聞こえる…
朝起きて、昨日の復習とばかりにイヤホンで音楽を聴いたときに気付きました。
「左耳のからシンバルの音が聞こえない…?」
イヤホンの故障かと思い、左右を入れ替えて聴いてみるも、やっぱり左が聞こえにくい。
このあたりから不穏な空気が漂い始めます。
耳鼻科へ直行
心配になって病院へ直行。
耳へのダメージは一度症状が固定化するとなかなか元に戻らないらしい。怖い。
おかしいと思ってすぐに病院へ行ったことは大正解でした。
検査の結果、左耳の高音域の聴力がガクッと落ちていることが判明。
耳鼻科の先生から「音響外傷」の言葉を聞き
最悪、元に戻らないかもしれないと脅され
しばらくステロイドを服用することに。
もう今までのように音楽を楽しめないかもしれない…。
絶望的な気持ちで帰宅したのでした。
止まない耳鳴り
ステロイドを服用し始めてから2週間ほどで、耳の詰まりは少しずつ改善されました。
いやぁほんとよかった。何事も早期発見が大事です。
しかし「キーン」という耳鳴りが止みません。
普段生活してる分には気になりませんが「さあ寝るか」と布団に入ったときにヤツはやってきます。
静かな夜を返してほしい…。
通院の末、回復
症状が出てから早めに病院に行ったかいあって、1ヶ月ほどで耳鳴りもそこまで気にならなくなりました。(慣れてしまったのもあるかも)
耳鼻科の先生からは、聴力回復のために
- 睡眠をしっかりとること
- 適度な運動をすること
- 大きな音を聞かないこと
と言われました。
あのぅ…僕、ラウド系バンドのベーシストなんですが先生…。
バンドマンに耳栓を!
困った。
このままではスタジオでバンド練習ができない。
お得意のグーグル先生検索検索!で音楽用耳栓の存在を知りすかさずポチリ。
EAR PEACEレビュー
EAR PEACEの良いところをさらりとレビュー
- 音質をできるだけ変えず音量だけ抑える「音楽用耳栓」!
- 通常のフィルターに加えて、さらに大音量にも耐えうるレッドフィルターに交換可能!
- 肌色で付けていることが目立たない!
- ケースがおしゃれ つけかえ用のレッドフィルターも底に収納可能!
使用感
音質を変えず、音量だけをしぼった感じ。
従来の耳栓に比べると明らかに聞こえる音の質が違います。特に高音域は、百均などの耳栓に比べるとよく聞こえます。
付け心地も違和感なし。これでバンド練習も大丈夫だ!
バンドで使ってみて
練習後の耳の疲労感がかなり軽減されました。
「ギターの高音がもっと抜けて欲しいなぁ」と感じることはありましたが、いつもガンガン聞いているその高音域こそ危険。
自分のベースの音もしっかりモニタリングできます。これは使える!
めでたしめでたし…のはずが
これでバンド練習やライブに行ってもオーケー!あとは少しずつ音響外傷が治癒するのを待つだけ…のはずでした。
しかし、ある日を境に「キーン」という耳鳴りが再発。メニエール病との戦いになります。
メニエール病になった
音響外傷になってから数年後、忘れていた耳鳴りが再発。
今度はめまいもする。やばい。
急いで耳鼻科に行きました。
メニエール病とは
メニエール病の特徴として、内耳からくる回転性のめまいや吐き気が起こります。これが発作として繰り返す病気なのです。直接の原因は、内耳が内リンパ水腫を起こし、内圧があがるからです。しかし、なぜ内リンパ水腫を起こすのかというと、その根本的な原因は分かっていません。
アレルギーや血流不全、ウィルス、免疫の低下、ストレスなど、様々なケースが言われていますが、ハッキリとしたことは分からないのです。ストレスの観点からすると、内耳が元々弱いところにストレスが加わり、メニエール病が発症するのではないかと考えられています。
【メニエール病ガイド】 - どんな病気か、症状・治療法がわかる!
耳鳴りとめまいが辛い…。
おかしいと思ってから起きた症状としては
- 毎日寝起きの耳鳴りがひどい。
- 音響外傷のときと同じような耳の詰まりを感じる。
- 夕方になると、疲れから「めまい」がよく起きる。
原因はよく分かっていないようですが、ストレスによって内耳に水ぶくれができているらしい。そういえば最近めちゃくちゃ忙しかったし睡眠不足だった。
治療法
メニエールに効く薬を処方してもらいました。
その名も「イソバイド」
「飲みにくいかもしれませんが…」と耳鼻科の先生に言われたとおり
検索をかけると、グーグル先生も「イソバイド まずい」って言ってる。
イソバイドの飲み方指南サイトまであり、みなさん苦労されている様子。
でもまずいとか言ってる場合じゃない!
びびりながら飲んでみる。
イソバイドシロップの味は?
まずい。
でも想像していたほどの飲みにくさはありません。
無色透明のシロップを直接流し込むのですが
甘み→酸味→辛み→苦み
と味覚のフルコースを味わえます。
最初は甘酸っぱく、のどごしは辛い。後味は苦い。
栄養ドリンクのまずいところを凝縮したような感じです。
飲みやすくする工夫は、とにかく冷やすこと。
冷蔵庫のチルドで冷やすと、飲みにくさはかなり軽減されます。
これを毎食後飲むのか…ちょっと辛い。
その後の経過
1ヶ月ほど服用を続けた結果、
寝起きの耳鳴りや夕方のめまいが日ごとに軽減され、日常生活に支障が出なくなりました。
症状としては軽い方だったみたいです。ひどい人は、立っていられなくなるくらいの「大回転」めまいが起きるらしい。怖い。
耳鼻科の先生によると、完治したわけではないので、これからもメニエール病と付き合っていく必要があるようです。
音響外傷のときと同じように
- 睡眠をしっかりとること
- 適度に運動すること
が大切。
結局は、ストレスをためない健康的な生活が何よりの薬だと分かりました。
音楽を愛する人にこれだけは言いたい
音楽が奪われる恐怖。
聴力は、衰えると回復が難しいと言われています。気付いたときにはもう遅かった…とならないように、普段から耳を大切にしましょう。
大好きな音楽と長く付き合っていくために大切なこと
- ライブ耳栓で音響外傷から身を守る
- 普段からストレスのない健康的な生活を送る
みなさんの生活に、これからも音楽が共にありますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Safe Ears 音楽用イヤープロテクター THUNDERPLUGS(サンダープラグス) ブリスター 耳栓
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エフェクター固定方法まとめ おすすめはウレタンスポンジ作戦!
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回はエフェクターの固定方法についての話です。
どうやって固定しよう?
悩みました。
普段家で練習するときはいいんですが、エフェクターケースに入れて持ち歩くとなると中でぐちゃぐちゃになるので固定する必要が出てきます。
別に気にしないよ!という方もおられるでしょうが、僕のような真面目系ベーシストは「キチッ」と並んでいて欲しいと思うものです。
というわけで、いろんな固定方法を検索検索!した結果と、僕のおすすめ固定方法を紹介します。
選んだ基準は
・エフェクターの入れ替えが容易
・ケースの中でエフェクターの位置がずれない
・安価(これ重要!)
結論から言いますと、僕は「スポンジ固定」に行き着きました。
マジックテープ(ベルクロ)で固定
おそらく最もポピュラーで安価なのが
マジックテープ(ベルクロ)で固定する方法。
エフェクターの裏にマジックテープ(ちくちくしてる方)をぺたっと貼って、エフェクターボードにそのまま貼り付けます。
ほとんどのボードはマジックテープが張り付くようフェルトの加工をしてあるので、手軽にできて、エフェクターの並び替えも楽ちんです。
ただし、「エフェクターを汚したくない」という方にはおすすめできません。
どうしてもマジックテープの後がエフェクターに残ってしまいます。
マジックテープとエフェクターの間に「はがせる両面テープ」をかませるという方法があるらしいですが、やっぱり大切なエフェクターにテープを貼るのは抵抗があるのでやめました。
○安価・手軽
○エフェクターの並び替えが簡単
×テープ跡が残る
One Control ワンコントロール 面ファスナー HOOK&LOOP 1m HOOK (オス)
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結束バンド(タイラップ)で固定
百均やホームセンターなどに売っているメッシュパネルに、結束バンドで巻き付けて固定する方法です。
かなり頑丈に固定できます。
ただし入れ替えがめんどくさそうなのと、見た目がイマイチなためボツにしました。
○頑丈に固定できる
×エフェクターの入れ替えがめんどくさそう
×見た目がイマイチ
アイリスオーヤマ メッシュ パネル MPP-3060 ブラック
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ペダルトレインで固定
エフェクターを固定する専用商品「ペダルボード」
お金に余裕があるよ!という人はいいかもしれません。
抜群に見た目がいい!
僕は安く済ませたいので諦めました。
○見た目がいい
○耐久性もありそう
×高価
Pedaltrain Metro 20 SC [国内正規品] (PT-M20 エフェクター用ペダルボード&ソフトケース付属モデル)
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スポンジで固定(おすすめ)
僕に一番合っていたのはスポンジ固定でした。
必要な物
・エフェクターケース(安価な物でもOK)
・ウレタンの緩衝材(ケースのサイズに合う物を)
方法はシンプル。
エフェクタケースの蓋(深さのある方)の裏に
ウレタンの緩衝材をしくだけ!
ケースの内寸よりも少し大きめにカットするときれいに収まります。
これだけでエフェクターがずれることもなく、
ケースを持ち運んでも中でぐちゃぐちゃになることがなくなりました。
エフェクターの高さにもよりますが、
「ちょっときついかな?」というくらいがちょうど良さそうです。
僕の場合、ケースの裏蓋の高さ(内寸)が 約6.5cmに対して、ウレタンの高さが約5cm。
ほぼスポンジで埋まっている感じですが、ケースを閉めたときに抵抗があるだけで、問題なく閉まります。
○安価
○エフェクターを汚さない
○エフェクターの入れ替えが容易
おわりに
エフェクターの固定方法、奥が深いです。
今回紹介した以外にも、エフェクター用のソフトケースを使っておられる方や「すのこ」にビス留めする方法もあります。
エフェクターボードって、使う人の性格が表れて面白いですね。
ずっとアンプ直だったベーシストが真面目系エフェクターボードを組んだ
メタル・ラウド系6弦ベーシスト
轟音ファクトリーのSUMI-chang(すみちゃん)です。
今回は、エフェクターボードを組んだ話です。
エフェクターボードが欲しい
ライブの時、足元でLEDが光ってるのカッコいいじゃないですか。
ブログで「このエフェクターがうんぬん…」って書きたいじゃないですか。
そんな理由で、一から真面目にエフェクターボードを組んでみました。
メタル6弦ベース的解説
真面目系エフェクターボード
テーマは「オールラウンド」
ベースに求められる様々な局面に対応できるよう、何かに特化したボードではなく、何でもできるボードを目指しました。
メタル・ラウド系のベースはゴリゴリの歪み&ピック弾きのイメージがありますが、僕は基本指弾きで、ピックは全く使いません。
メタル・ラウド系ほど基本に忠実な音作りが大切。真面目!
今までずっとアンプ直にこだわっていた僕が、色々リサーチしながらボードを組んでいった挙句、真面目系エフェクターボードが完成しました。